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太陽の温度って何度? 太陽活動と黒点観測の基本知識まとめ 

2018年7月12日 東荘一

太陽の重さは「約2×10の30乗(2の次にゼロが30個つく)kg」で、地球の重さ(約6×10の24乗(6の次にゼロが24個つく)kg」の約33万倍です。

一方、太陽の体積は地球の約130万倍ですから、太陽の密度は地球の4分の1程度で、地球の構成物質よりもだいぶ軽い物質で構成された天体だということが分かります。実際、太陽は高温の気体の集合体で、硬い地殻におおわれた地球とは全く性質の異なる天体です。

中学受験で問われる「太陽」の知識には「知識として覚える内容」と「メカニズムを理解する内容」とがあります。今回は前者の、「知識として覚える内容」を解説します。なお、ご存じだとは思いますが、太陽を観察する際には決して目で直接眺めず、太陽観測用の黒いガラス(単に黒く塗っただけのガラスではいけません)を使用してください。

太陽の温度~他の恒星と比較して覚える

まずは太陽の表面温度について解説していきます。何かを知識として覚える際には、できるだけ関連する項目をひとまとめにすると効率がいいものです。物質の温度と色は密接な関係があるので、できれば他の恒星の温度・色といっしょに覚えてしまいたいものです。

太陽系の中心である太陽も、広大な宇宙にある無数ともいえる恒星の1つにすぎません。気楽に宇宙をながめるような気分で、向き合ってみてはいかがでしょうか。

太陽の温度~光の色で温度を測る

太陽の中心部分の温度は約1500万度、表面部分の温度は約6000度、太陽の周囲のコロナの温度は約100万度以上、黒点の温度は約4500度といわれています。もちろん、太陽まで行って直接計測したのではありません。

物体が発する光の色はその温度によって変わるので、太陽から放射される光の色の分布を調べることによって温度が分かります。この方法で表面部分・コロナ・黒点の温度を推測することができるのですが、中心から離れているコロナがこれほど高い温度になっている理由は解明されていません。

目に見えない中心部分は光の色も分かりませんから、太陽の質量分布などから物理計算によって温度を求めています。

太陽の温度~他の恒星との比較

太陽にかぎらず、一般的に恒星の表面温度と色の関係はこの表のようになります。太陽の表面温度である6000度(黄色)を中心にして、赤色は半分の3000度、青白色は2倍の12000度、だいだい色は黄色と赤色の中間、白色はちょうど10000度と、表としては覚えやすいものだと思います。

黒点の温度は約4500度で、実際は「だいだい色」に輝いていますが、まわりが放つ光に比べると弱いので、太陽を背景にすると黒く見えます。

こぐま座の北極星と、こいぬ座のプロキオンは、太陽とおなじ黄色です。その他の恒星で各色の代表的なものは次のとおりです。

  • 青白色(温度は約12000度)
    オリオン座のリゲル
  • 白色(温度は約10000度)
    夏の大三角(こと座のベガ、わし座のアルタイル、はくちょう座のデネブ)、おおいぬ座のシリウス(全天で最も明るい星)
  • 赤色(温度は約3000度)
    さそり座のアンタレス、オリオン座のベテルギウス

これらは必ず覚えておきましょう。

太陽の大きさや活動~地球や月との比較および黒点観測との関係

次に、太陽の大きさや活動についてみていきます。太陽の大きさを、細かい数字まで正確に覚える必要はありませんが、「月」の大きさとの関係はしっかりと理解しておいてください。これは「日食」を考えるうえで、基本となる知識となります。「日食」について理解するには太陽と月の大きさを前提知識とした上で「太陽の動き」と「月の動き」を同時に考える必要があるので、ここを理解することが第一歩となります。

太陽の大きさ~地球や月との比較

太陽の直径は約140万km、地球(約13000km)の約100倍です。月の直径は約3500kmですから、太陽の大きさは月の約400倍です。

いっぽう、地球から太陽までの距離は約1億5000万kmで、地球から月までの距離(約38万km)の約400倍です。

太陽は「直径」も「地球からの距離」も月の約400倍なので、地球からは月とほぼ同じ大きさに見えます。したがって両者が重なったときには、手前の月がほぼピッタリ太陽を隠すことになり、「皆既日食」という現象を観察することができます。

太陽の活動~黒点観測によって分かる太陽の動き

黒点は、発生してから消滅するまでの期間が、短いもので1~2日。長いものでは数ヶ月続くこともあります。黒点を毎日観察すると、少しずつ移動していることが分かり、太陽の表面にくっついて太陽の活動とともに運ばれていると考えられます。つまり太陽の表面は自転しているということになります。

太陽の自転の速さは、赤道付近で1回転に約27日、緯度30度あたりでは約28日以上かかります。自転の向きは地球と同じ(北側から見て反時計回り)ですが、どうやら、硬い地殻に覆われた地球は緯度によらず自転を1回転するのに必要な時間は一定ですが、気体からできている太陽は事情が異なり、赤道付近のほうが緯度の高い場所よりも自転を1回転するのにかかる日数が短いようです。

まとめ

太陽に関して覚えてしまいたい知識をまとめると次のようになります。

◎ 太陽の表面部分の温度は約6000度で、北極星(こぐま座)やプロキオン(こいぬ座)と同じ黄色です。

◎ 「直径」も「地球からの距離」も、太陽は月の約400倍。地球からは両者がほぼ同じ大きさに見え、「皆既日食」が起きる原因となります。

◎ 気体の集合体である太陽は自転していて、赤道付近と緯度の高い場所では自転を1回転するのに必要な日数が違います。赤道付近のほうが自転に必要な日数が短いです。

これらは実験などで確かめることが難しいので、知識として覚えてしまうしかありません。似たような知識と混同してしまったり、温度の高い/低いや早い/遅いを反対に覚えてしまったりしないように注意してあげてください。

※記事の内容は執筆時点のものです

この記事の著者

京都大学工学部、東京大学大学院(工学)、世界最大の外資系コンサルティング会社の共同経営者(パートナー)を経て、教育業務を開始。業界最大手の中学受験塾で、小学3~6年生3000名以上の理科を担当し、習熟度に応じて幅広い学習指導を行いました。学習方法や各テーマの解説をおこなう、小学生向けサイト(偏差値アップの勉強法)を運営しています。以下のリンクからご覧ください。

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