学習 連載 合否を分ける中学受験「社会」の学び方

合否を分ける中学受験「社会」の学び方(4)|すべての始まりは都道府県名の暗記

専門家・プロ
2015年11月09日 馬屋原吉博

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こんにちは。中学受験専門の個別指導教室「SS-1」教務主任の馬屋原です。

前回は、社会の成績を上げるには、膨大な知識を詰め込む前に、その知識をしまっていく「引き出し」をつくることが大切、というお話をさせていただきました。では、具体的にどんな知識が「引き出し」になるのでしょうか。

「ここは何県?」都道府県名が地理における最高の引き出し

中学受験生のお子さんをお持ちの保護者の皆様。

どこかで、ふと、上のようにお子さんに尋ねてみてください。

念のために申し上げますが、ここで例として「宮崎県」を挙げたことに他意はありません。

ただ、少なくとも首都圏では、「宮崎県」と「宮城県」を勘違いして覚えている受験生がそれなりにいらっしゃるのです……。

都道府県はどこでもかまいません。

できればお子さんにあまり縁のなさそうなところが良いです。

さて、お子さんがかわいい笑顔でごまかそうとした場合は、「都道府県名」の暗記を学習メニューに加えることをお勧めします。今すぐです!

放っておくと、遅かれ早かれ、地理の成績は確実に下がっていきます。

都道府県名の暗記が社会の学習で重要だと言い切れる理由

例年難化の一途をたどる中学入試の社会に対応するには、膨大な数のキーワードを覚える必要があります。

キーワードは、その言葉だけを覚えていても入試では使えません。

特に地理に関するキーワードは、そのうちのかなりの言葉を「都道府県名」と結びつけて覚えておく必要があります。

単に、「富岡製糸場」という言葉だけ覚えていてもダメで、最低限、「富岡製糸場は群馬県にある」ということを知らなければ解けないのが入試問題です。

逆に考えると、「都道府県名」は、あらゆる地理のキーワードを、頭の中に秩序立てて整理するための「引き出し」となる知識なのです。

収納がないのにモノばかり増やしても部屋は散らかっていくばかりです。

同様に、都道府県名についての記憶がアヤシイ状態で、キーワードだけ詰め込んでも、子供たちの頭の中は混乱するばかりです。そうやって詰め込んだ知識がテスト中に正しく引き出せるわけがありません。

成績が下がればやる気も出ないものです。

「覚えても覚えても社会の成績が上がらない」というゾーンに突入し、社会が嫌いになってしまう前に、まずは都道府県名の暗記に取り組んでみましょう。

社会の学習を順調に進めるためには、遅くとも4年生の夏には47都道府県に関して、正確に覚えておきたいところです。

※この記事は「マイナビ家庭教師」Webサイトに掲載されたコラムを再編集のうえ転載したものです


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※記事の内容は執筆時点のものです

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