学習 算数

分数のわり算の仕組みを理解しよう! 逆数をかけるのはどうして? の謎に挑む

2018年8月20日 みみずく

分数のわり算といえば、ほとんどの小学生は「逆数をかける」と答えます。しかし、「逆数をかけるのはどうして?」と聞かれると、首をかしげる小学生が多いようです。

また、「計算はできるけど、どうしてそうなるのかわからない」とモヤモヤしている小学生もいると思います。今回は、分数のわり算について、「どうして?」を詳しく解説します。

「分数÷整数」は、整数を分母にかけよう!

小学校の授業では、分数のわり算は「分数÷整数」から学びます。\(\frac{1}{3}\)÷2=\(\frac{1}{6}\)
の ようなわり算です。このタイプのわり算は、最初のうちは、「整数を分母にかけましょう」と教わります。整数を分母にかける理由について、図を使って考えてみましょう。

まずは\(\frac{1}{3}\)÷2=\(\frac{1}{6}\)からです。\(\frac{1}{3}\)は、数直線上で、1を3等分したうちの1つ分で表せます。

この\(\frac{1}{3}\)を2等分していくと、1を6つに分けたことになります。たしかに、2を分母の3にかけた結果と同じです。

数直線ではなく、面積図を使って考えてもいいでしょう。全体を1と考えると、縦に3等分したところが\(\frac{1}{3}\)です。これをさらに横に2等分すると、次の図から\(\frac{1}{6}\)だとわかります。

次に、約分が必要な\(\frac{2}{3}\)÷2=\(\frac{1}{3}\)も見てみましょう。\(\frac{2}{3}\)は、数直線上で、1を3等分したうちの2つ分で表せます。この\(\frac{2}{3}\)を2等分すると\(\frac{1}{3}\)になることは、数直線を見れば明らかです。

数直線や面積図で考えれば、「分数÷整数」の計算方法を理解できます。しかし、これだけでは、「分数÷分数」を計算できません。そこで、逆数をかける計算方法が登場します。

「分数×分数」は、逆数を使ってかけ算に直そう!

「分数÷分数」の計算は、÷の後ろを逆数にすることでかけ算に直せます。たとえば、\(\frac{5}{7}\)÷\(\frac{2}{3}\)=\(\frac{5}{7}\)×\(\frac{3}{2}\)=\(\frac{15}{14}\)です。この計算方法を、「分数÷整数」のように数直線や面積図を使うのではなく、これまで学んできたかけ算やわり算の知識を使って説明してみましょう。

割られる数と割る数に同じ数をかける考え方

余りの出ないわり算は、割られる数と割る数に同じ数をかけて計算した結果ともとの計算結果は等しくなります。

たとえば、15÷5の15と5に10をかけて150÷50にして計算すると、その結果は3です。これは15÷5の計算結果である3と等しいです。15÷5の15と5に2をかけて30÷10にしても、計算結果はやはり3です。

\(\frac{5}{7}\)÷\(\frac{2}{3}\)も同じように考えます。

割る数の分母である3を\(\frac{5}{7}\)と\(\frac{2}{3}\)にかけると、それぞれ\(\frac{5×3}{7}\)と2になります。

このことから、\(\frac{5}{7}\)÷\(\frac{2}{3}\)の計算結果は、\(\frac{5×3}{7}\)÷2の計算結果と等しいとわかります。

「分数÷整数」では整数を分母にかけるので、\(\frac{5×3}{7}\)÷2=\(\frac{5×3}{7×2}\)=\(\frac{5}{7}\)×\(\frac{3}{2}\)となって、逆数を使ってかけ算に直せました。

わり算を分数で表す考え方

わり算は分数で表すことができます。たとえば、2÷3は、2つのものを3等分するという意味なので、\(\frac{2}{3}\)と同じです。割られる数が分子、割る数が分母になります。

このことを利用して、\(\frac{5}{7}\)÷\(\frac{2}{3}\)も分数で表せます。そして、次のように変形していくと、逆数を使ってかけ算に直せることがわかります。

分数のわり算の「どうして?」を追求してみよう!

分数のわり算は、逆数を使ってかけ算に直す計算方法さえ知っていれば、「分数÷整数」も逆数で処理できます。\(\frac{1}{3}\)÷2も、2=\(\frac{2}{1}\)の逆数である\(\frac{1}{2}\)を使って\(\frac{1}{3}\)÷2=\(\frac{1}{3}\)×\(\frac{1}{2}\)と変形できます。最終的には、「分数÷整数」のときも区別せず、すべての分数計算で逆数を使った方がいいでしょう。混乱しなくなるからです。

とはいえ、逆数を使ってかけ算に直す計算方法しか知らないと、「どうして?」はいつまでも解決しません。この疑問を解決するためには、「分数÷整数」をしっかり理解する必要があります。

機械的な作業と思われがちな分数の割り算わり算ですが、「どうして?」を追求することで、いろいろおもしろい発見があるはずです。こういうところが算数の本当の楽しさなのではないでしょうか。

※記事の内容は執筆時点のものです

この記事の著者

家庭教師/ライター。墨田区・台東区を拠点に活動している個人家庭教師。家庭教師を本業としつつ、ライターとしても活動しています。モットーは「好きな人を応援する」。小学生の指導科目は国語・算数(数学)・英語・理科・社会・作文など。「楽しく学びながら、中学の準備をする」ことを目標に指導をおこなっています。

Webサイト:みみずく戦略室 墨田区・台東区のプロ家庭教師&ライター
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