連載 桜井家の勉強方法

塾と併用して取り組める。中学受験のおすすめテキストと使い方|桜井家の勉強方法(1)


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※この記事は、「マイナビ家庭教師」Webサイトに掲載されたコラムを再編集のうえ転載したものです。

 

こちらのページでは「桜井家の勉強法」をご紹介します。

中学受験を決意した桜井さんと佳織ちゃんはまず最初の準備として本屋で山のように参考書を買いました。

事前に調べ、購入リストを作成。最初に揃えた物だけでも紙袋5個分はあったそうです。その後、さまざまな教材を徹底的に研究したのです。

そんな教材のなかから、特に桜井さんとマイナビ家庭教師事務局がオススメする教材をピックアップしました。

塾と併用して取り組めるものを選びましたので、是非自習学習に役立ててください。


「中学入試 計算名人免許皆伝」石井俊全(東京出版)

この本はお勧めを通り越してます。1万円でもいいかなと思うほどのテキストです。本の中でも紹介させていただきましたが、演習問題が少ないんです。でもそれがいいと思います。ワークブックが別に発売される日がくればいいなあと思います。秀逸。

算数ができる子と佳織の違いはなんだろう、と悩んだ末にこの本で答えを見つけた。「たかが計算に初めて感動した」この一冊で、数に対する接し方を教わった。

受験開始1週間で計算につまずき、このテキストで10日間修行。手ごたえを感じ再スタートを切ることになった。

成績が伸びない子の原因をたどると計算が「上手くない」という場合が多いです。計算がただの作業になっている子がとても多く、その弊害は余りにも大きいです。受験勉強の最初にすべきことが、この本のような「正しい計算のやり方」を学ぶことだと思います!


「栗田哲也先生のスピードアップ算数〈基礎〉」栗田哲也(文一総合出版)

親子用として2冊あります。特に最初の100題を何度かやりました。

私は後半の解答のページをビリっと破り、2冊にして答え合わせしやすいようにして使ってました。

理解していない分野を見つけるのに最適です。

6年生の秋~冬頃に総復習用に使用。「鉛筆を使わず計算」という部分は難しかったので鉛筆を使って計算していた。

「苦手がどこかわからない」もしくは「苦手を間違って把握している」お子さん、親御さんがいます。聞くと、判断基準が「模試の正答率」なんです。お子さんの本当の課題を探し解決する方法は、結果ではなく「解く過程」を見てあげることです。このテキストは大人が横で見ながら進める形式で、2日で出来るようになっています。ただし、習っていない単元があるとまだ出来ないので、全ての単元を習い終わったタイミングで取り組むのが良いと思います。是非正しく穴を発見してください!


中学受験テキスト 下剋上算数 基礎編――偏差値40から55への道

板書:桜井信一、問題解説:馬渕教室 (産経新聞出版)

こちらはもちろんオススメ、桜井さんと関西有名進学塾馬渕教室のコラボ問題集です。

「下剋上受験」の中で取り上げられ、馬渕教室に問い合わせが殺到した内部向けテキストを再編集したものです。さらに桜井さんが研究し娘さんに教えた「桜井家のノート」を掲載。

※続編には「難関校受験編-偏差値50から70への道」があります。

 

算数という教科は明らかに2種類あると思うのです。

「出来る子向けの算数」と「出来ない子向けの算数」受験勉強を通してこの存在をはっきりと確認しました。「出来ない子向けの算数」とは要するに、意味もわからず公式だけを暗記させ、塾の週テストなどの目先の点数をある程度得点できるようなテクニック式算数です。これは、5年生レベルまでは通用するのです。しかし、6年生になると伸び悩む子が続出するでしょう。

「下剋上算数 基礎編」のコンセプトは、公式を丸暗記しないことが中心です。その場しのぎはやめて、公式の意味を理解し、解くスタイルを一定にする算数です。

【偏差値55までを目指す場合】基礎編を小6秋までに一通りできるようにする。「桜井信一の板書」を、同じ要領で自分で増やす。

【偏差値55以上を目指す場合】難関編を小6秋までに一通りできるようにする、そのためには小6春までに基礎編を終わらせる。「桜井信一の板書」を、同じ要領で自分で増やす。

偏差値60の壁を越えられない一つの原因に「対応力」があるように思います。対応力をつけるには「これは●●算だから…」という暗記算数を卒業することです。このテキストのようにランダム問題にどんどん取り組むことで、それらの力が養われます。塾と併用してでもできるので是非毎日取り組んでみてください。


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