中学受験ノウハウ 中学受験をするかどうか

中学受験と高校受験、わが子はどちらが向いている?

2018年8月24日 横井めぐみ

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中学受験が比較的盛んに行われている地域に住んでいる人は、中学受験をするかどうか悩むところだと思います。子供が優秀であれば中学受験、そう思いがちですが、必ずしもそうとは言い切れません。子供の学力だけではなく性格ややりたいこと、中学受験をするならそのための環境が志望校に整っているのかもチェックしてから中学受験をするかどうか決めればよいでしょう。

中学受験に向いている子供

子供の性格や行動、現在の学力など総合して考えると、中学受験をするのが向いているケースがあります。

それは、小学校の学習内容が理解できているので学校の授業が退屈、競争心が強く、上をめざしたいという子供です。小学校の授業が退屈なまま公立中学校に進学すると、進学してから勉強しなくなるケースもあり得ます。

上をめざしたい子供や競争心が強い子供にとっては、協調性を重んじる公立中が合わないケースがあります。やりたいことが決まっており、高い偏差値が必要な場合も中学受験が推奨されます。

たとえば、医者や弁護士など高い偏差値が求められる仕事は、中学受験を突破し、難関校に進学したほうが、その職業に就ける可能性は上がるでしょう。

高校受験に向いている子供

一方で、中学受験よりも高校受験のほうが向いている子供もいます。小学校中高学年で生活習慣や学習習慣が身についていないのであれば、中学受験よりも高校受験をめざしたほうがよいです。まずは生活習慣や自主的な学習習慣を身につけるのが先だからです。

自主的に勉強する力がなく「やらされた」勉強で中学受験を乗り切ると、受験には成功しても、その後伸び悩むことが少なくありません。

また、好奇心が旺盛でいろいろなことに目が向いている子供の場合も、中学受験よりも高校受験のほうが良いかもしれません。やりたいことが絞れていない場合は、小学校生活を習い事や趣味に費やして世界を広げることもできます。中学受験をしなくても難関校に進み難関大学に行くケースはたくさんあります。

また、中学受験は体力を使います。夜遅くまでの通塾や勉強もそうですが、合格してからの通学においても体力を使います。通学時間1時間を超えるような場合は、6年間それを乗り切る体力があるかも考慮しましょう。

中学受験をしたほうがいい環境

中学受験をしたほうがいい環境もあります。それは地元の公立中学校の評判が思わしくない場合です。良い環境で勉強できるような学校のエリアに居住しているのなら良いですが、地元の公立中学校が荒れている場合もあります。公立中学校の評判をリサーチしておきましょう。近隣の塾は、地元中学の評判に詳しいことがあります。一度相談してみることもひとつの方法です。

中学受験はやめる覚悟も必要

中学受験は、やめる覚悟も必要です。子供が中学受験に向いているかどうかは、入塾を検討している時点ではまだ判断できない部分もあります。通塾を始めて数カ月経っても、成績もやる気も上がらない場合は、高校受験へのシフトも考えましょう。

大切なことは日頃から塾や子供、夫婦間でのコミュニケーションをしっかりと取っていくことです。この3者がバラバラな場合は、よい受験結果になりにくいからです。

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最後に、「中学受験は親の資質を試されるものではない」、ということです。途中で中学受験をやめたとしても、運悪く不合格であったとしても、それが親失格ということもなければ、子供に問題があるということでもありません。

中学受験を考えるのであれば、不合格や途中で方向転換することを受け入れる覚悟も必要です。そういった覚悟がある親の場合、受験の環境が整い、子供に資質がありそうであれば中学受験にチャレンジしてみるのもよいでしょう。

※記事の内容は執筆時点のものです

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