連載 集中力アップの秘策|ドクター吉田

集中力の持続は15分がベスト! 受験医学のカリスマ、ドクター吉田の集中力アップの秘策!(7)

2016年3月04日 中学受験ナビ 編集部

長時間、勉強できることが集中力だと勘違いされている方が多いようですが、脳機能の医学からいえば、これはまったくの間違いです。人間の脳が勉強など知的な作業を行う場合、集中力を持続できる時間は意外に短く、特に脳の前頭前野と呼ばれる領域が発達の途上にある小中学生の場合は、せいぜい15分くらいしかないのです。

「15分」を目安に勉強を進めるのがポイント

ですから、はじめから15分を区切りにして勉強したほうが、集中力をコントロールしやすいということになります。

反対に、1時間以上といった長時間にわたって集中しようとするのは得策ではありません。そもそも脳にとって無理がある目標なので、途中で嫌になって勉強を投げ出してしまうだけです。あるいは、本人も気づかぬ内にボーっとしてしまい、結果的に密度の低い勉強になっているはずです。

もちろん、集中力の持続時間については個人差があります。私が院長を務める心療内科クリニックには、病気ではないものの、医学の力も利用して志望校に合格したいという受験生やご家族も数多く来院されます。

こうした場合には、特別な検査装置を使って集中力の持続時間を測定しています。データを分析すると、わずか3分程度しか集中が持たない受験生もいる一方で、長時間、コツコツ頑張れる受験生もいて、個人差の大きさを実感しています。

ただし、脳機能が本当の意味で高度な集中状態にあるといえる時間については、20分を超える人はごくわずかです。集中力を管理するのに15分を目安にするのが短すぎるという受験生は、全体の20%に過ぎません。

合格する受験生は集中力のメリハリが上手

「私は、2時間くらいは集中して勉強できる」と話す受験生もいますが、多くの場合、それは本人の勘違いです。データを分析すると、ところどころで本人も気づかぬうちに休んでいるのです。入学試験に臨むときに、合格する受験生は、1問を解くごとに少し気を緩ませて脳を休ませています。つまり、集中力のメリハリをつけるのが上手いのです。

一方、不合格になる受験生は、集中力の低い状態でダラダラと問題を解き続けます。そんな脳の悪い癖を治すためにも、15分サイクルで集中力を持続させる勉強のスタイルが効果的です。

※この記事は、「マイナビ家庭教師」Webサイトに掲載されたコラムを再編集のうえ転載したものです。


吉田たかよし(医学博士・心療内科医師)

灘中学、東京大学、国家公務員上級経済職試験、医師国家試験などの合格体験を元に、日本で初となる受験生専門の心療内科、本郷赤門前クリニックの院長を務める。カウンセリングと最新の磁気刺激治療を組み合わせ、「受験うつ」から早期回復を図るプログラムを開発。脳科学と医学を応用した受験指導にも取り組む。『今どきの大人を動かす「ほめ方」のコツ29』(文饗社)など著書60冊を上梓。

本郷赤門前クリニック
https://www.akamon-clinic.com/


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