プロ家庭教師 西村則康先生が教える「家庭教師と塾のメリット・デメリット」
編集部には、「うちの子には家庭教師と塾、どちらが合っているのかしら?」といった相談も多く寄せられます。塾ソムリエでプロ家庭教師でもある西村先生に、家庭教師と集団塾の違いやメリット、デメリットについて語っていただきました!
Contents
家庭教師と集団塾、どちらにもメリット・デメリットがある
一般的に家庭教師のメリットとしてよく挙げられるのが、「一人ひとりのペースで勉強できる」という点です。
例えば「速さ」が苦手なお子さんの場合、細かく分解していくと、
- 時間の換算ができないのか
- そもそも速さの感覚が身に付いていないのか
- 速さの計算方法の処理がわかっていないのか
など、その子その子が持つ苦手な原因がわかってきます。
家庭教師の場合、原因をピンポイントで解消していくことができますから、「お子さんの負担や労力が少ない中で、弱点を克服できる」のがメリットなんですね。
反対にデメリットとしては、お子さんの学習進度に左右されやすいということでしょうか。
その点、集団塾の場合はカリキュラムがしっかり組まれているので、少なくとも学校の進度より遅れることはありませんが、一人ひとりの原因を見つけて対応していくことは難しいでしょう。
家庭教師と集団塾それぞれのメリット・デメリット
メリット | デメリット | |
集団塾 | カリキュラムがしっかりしている | 子供の理解とは関係なくカリキュラムが進んでいく |
家庭教師 | 子供の理解・状況に合わせてピンポイントで指導できる | 子供の学習進度に左右されるので、カリキュラムが組みづらい |
家庭教師の最大のメリットは、普段の生活に即して「寄り添える」こと
では、「個別指導塾なら、カリキュラムもあって一人ひとりに寄り添えるのでは?」と思った方もいらっしゃるでしょう。
個別指導でもお子さんの様子はわかりますが、その子を取り巻くご家庭の状況までは見えません。実は、お子さんの普段の生活を垣間見ることで、家庭教師が指導に活かしていることは多いのです。
例えば、お子さんが脱いだ服がリビングに散らかっていたり、「この間の学校のプリント出してごらん?」と伝えた際に、「どこいったかな?」とがさごそ探していたりすると、「片付けが苦手なお子さんなんだな」とわかります。
そのようなお子さんの場合は、単に宿題を伝えるだけではなく、子供の状況に応じて「宿題をメモして渡してあげる」「宿題を日割りにして予定表として渡してあげる」「一日毎のプリントとして渡す」など、家庭教師側も工夫します。
また、よそ行きではない、親御さんとお子さんの日常の関わり方を把握し、指導に活かしていけるのも、家庭教師ならではの良さです。
家庭教師と集団塾の併用で「いいとこどり」も
時々、「塾も、通信教育も、家庭教師もお願いしています」と、最高の学習環境を整えたいと考える教育熱心なご家庭も見受けられます。
しかし、メリット・デメリットが似ている塾と通信教育は、なかなか両立できないと考えています。特に小学生のお子さんの場合は、通信教育をお子さん任せにすると上手くいかないことが多いでしょう。塾と通信教育の2つのカリキュラムをこなしていくことが、ほとんどの子供にとって負担が重すぎるからです。
ですから私は、塾か通信教育のどちらかをお選びいただき、家庭教師と組み合わせることをおすすめしています。塾と家庭教師を併用することで、互いのメリット・デメリットを上手く組み合わせることが可能になるからです。
※この記事は「マイナビ家庭教師」Webサイトに掲載されたコラムを再編集のうえ転載したものです
※記事の内容は執筆時点のものです
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