連載 プロ家庭教師 西村則康先生が教える

プロ家庭教師 西村則康先生が教える「家庭教師を上手に使うための親の心得」

専門家・プロ

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「家庭教師を頼むのは初めて」「何か親がするべきことはあるのだろうか?」など、少なからず疑問や不安をお持ちのご家庭は多いと思います。塾ソムリエでプロ家庭教師でもある西村先生に、小学生のお子さんがいらっしゃるご両親に意識していただきたいことについて語っていただきました!

家庭教師の授業は、ダイニングテーブルで!

家庭教師を始めるにあたり、教師との学習に一番適している場所はどこだと思いますか?

小学生のお子さんの場合は、子供部屋ではなく「ダイニングテーブル」です。なぜなら、授業を受けているお子さんの様子を、お母さまやご家族が一番把握しやすい場所だからです。

そして家庭教師との授業が始まったら、お母さまにお願いしたいことは、

・声が聞こえ表情が観察できる場所にいること
・家庭教師と勉強している時のお子さんの表情を観察すること

この2つです。

家庭教師とお子さんのやりとりから、「あれ? 私と勉強する時は反抗的なのに、先生とだと意外に素直だな」「もともとそういう素直さを持っていたのかな」など、お母さまにとってもさまざまな気付きや発見を得られることが多いはずです。

家庭教師からの宿題は、子供と親の「共同作業」

授業の終わりに、家庭教師から宿題を出されると思いますが、できればお母さんも一緒に聞いておいてください。

次の訪問までに宿題を終わらせるのは、子供と親の「共同作業」です。宿題をやるのは子供本人です。そして、親は励ましたり、ねぎらいの言葉をかけたりしながら、期日までに終わるようにコントロールしていただきたいのです。その際には、話し方も重要です。

「計画表をつくりなさい」などきつい口調で言わずに、「1日にどのくらいずつやっていこうか?」とまずはお子さんに考えさせ、お子さんなりに「このぐらいだったらやれそう」と思える量にしていくことが大切です。「~すべき」とか「~しなさい」という義務感に訴える言い方ではなく、「あなただったら~できそうね」という、成功の予感が持てる言い方でお願いします。

ときには、お子さんが提示したペースだと宿題が終わらないこともあるでしょう。間に合わないと思っても、最初から「それだと間に合わないよ」と指摘するのではなく、いったんはお子さんと決めたペースで進めてみましょう。そのうえで、家庭教師の訪問がある2日前などに「あれ? この調子だと間に合わないかもよ?」と声をかけてみるとよいでしょう。

子供は、やってみないと納得できないものです。学習量の予測も失敗をくり返しながら、だんだん学習していくのです。

家庭教師に「お子さんの頑張ったこと」を毎回伝えましょう

そしてもうひとつ、お子さんのやる気をアップさせる仕掛けとして、お母さまから家庭教師へ「この一週間でお子さんが頑張ったことや良かったこと」を、授業の前に伝えてほしいのです。

学校でのこと、ご家庭でのこと、宿題のことなど何でも構いません。「今まで机に向かわなかったけれど、毎日5分勉強できたんですよ」「ダイニングテーブルの片付けを自分から進んでやってくれたんですよ」など、小さな変化でもいいのです。

授業が始まる前に、お子さんをいい気持ちにさせる。それが小学生を伸ばしていくコツなのです。

※この記事は「マイナビ家庭教師」Webサイトに掲載されたコラムを再編集のうえ転載したものです

※記事の内容は執筆時点のものです

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