中学受験ノウハウ 中学受験をするかどうか

中学受験を途中でやめても無駄にはならない

2018年10月22日 あっぷー

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昔と比べて早期化していて、ハードになっている中学受験。近年、中学受験にむけ塾通いを始めるのは新小4(小3冬)と、以前より1年ほど早くなっています。

小3冬の段階で、子供自身が受験したいかどうか決めるのは難しく、家庭の方針で中学受験すると決めている場合を除いて、「なんとなく」通塾を始める家庭も多いでしょう。

筆者の次男は現在小5で、小3冬から、家庭学習を中心に中学受験勉強をしてきました。中学受験をすると決めてはおらず、今後次男が受験したいといい出したときに備えて、勉強させておこうというつもりでした。

小3冬から小5の夏休み明けまで、家庭学習と塾の季節講習で勉強し、模試も受けてきました。模試の結果は四谷大塚偏差値50前後で、成績優秀ではないものの、頑張り次第では中学受験も不可能ではなかったと思います。

ですが、次男は小5夏休み明けの段階で受験を断念しました。

中学受験勉強をやめた理由

次男が中学受験をやめた理由は、スポ少と勉強の両立が難しくなってきたからです。

筆者宅は男子2人兄弟で、2人とも同じスポーツをやっていましたが、長男は小5の夏休み明けにスポーツではなく中学受験を選びました。

逆に次男はスポーツをやりたいといったので小5の夏休み明けに中学受験はしないと決めました。

小5の夏休み明け以降は受験勉強が加速度的に大変になってきます。

スポーツも勉強もやっていつも疲れている次男の顔をみて、このままだと体調を崩すのではと思い、家族で話して決めました。

次男は外見が小5には見えないほど小さく、また精神年齢も幼めです。成熟が求められる中学受験勉強では不利だと思っていたので、この決定には私も心中ホッとしたのを覚えています。

受験断念で挫折感はあったか

中学受験をやめるとき、次男が「やりきれなかった……」「だめだった……」と思わないかが心配でした。

ただ幸い、「スポーツを選んだ」という理由だったからか、挫折感はないようでした。

次男と中学受験について話し合ったときは、「断念」「無理」「できない」というマイナスワードは使わないようにしました。

「このままスポーツと勉強を両立しても中学受験は無理だよ」とはいわず、「どちらかを選んだほうがグっと実力が上がると思うよ」といった伝え方です。

子供は親がどうしてほしいのかを敏感に感じ取ります。中学受験をやめるのを親がマイナスに捉えないこと。もしそう感じていたとしても、敢えてプラスの言葉に置き換えて話すよう意識しました。

中学受験勉強をしてよかったところ

大変だった中学受験勉強をやめるとなると、今までの頑張りが無駄になる残念な気持ちもありました。ただ、良かった面もあります。

例えば、勉強を通して身についた家庭学習の習慣です。次男は1年半の勉強で学習習慣がつき、これは今後の中学生活に役立つと感じます。

また、元々小学校の勉強ができる方ではなかった次男ですが、中学受験勉強を通して、学校の勉強に自信を持てるようになりました。

小学校の成績が振るわなかったときの次男は勉強に積極的ではありませんでしたが、今は勉強に自信を持てるようになり、授業の積極性も増したようです。

勉強の経験をプラスに捉える

筆者宅も次男が勉強のできるタイプだったら、無理にでも中学受験を選択させていたかもしれません。

結果は「断念」ですが、これも捉え方次第です。

高校受験に切り替えた方が実力を発揮できるタイプもいますし、子供のエンジンがかかるのを待ってから決めてもよし。

中学受験で人生が決まるわけではないので、中学受験勉強の経験が子供にプラスになるよう接するのが大事だと思います。

筆者宅に限っていえば、中学受験勉強の経験は次男の大きな財産。無駄どころか、やってよかったと感じています。

中学受験はハードです。途中でやめる子供もたくさんいます。一度はじめたら最後まで走り続けなければいけないわけではありません。

ともすると精神的に追い詰められることがある中学受験ですが、色々な選択肢があるのを頭の片隅に置いておくだけで気持ちがだいぶ楽になると思います。

※記事の内容は執筆時点のものです

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