学習 算数

扇形の中心角の求め方がわからない! 比例を理解できれば公式無しでも大丈夫

2018年11月26日 みみずく


中学受験算数の平面図形分野では、扇形に関する問題がよく出題されます。扇形の弧の長さや面積を求める公式は有名です。

一方、中心角の大きさを求める問題になると、頭を抱えてしまう受験生が少なくありません。そんな受験生のために、今回は扇形の中心角の求め方について解説します。

弧の長さや面積から中心角を求めよう

扇形の中心角の求め方を解説する前に、扇形がどのような図形であるか確認しましょう。

上図の通り、扇形は円の一部を切り取った図形です。そのため、等しい長さの2本の線を「半径」、この2本の間にある角を「中心角」といいます。また、「弧」は円周の一部であることもわかるでしょう。

扇形が円の一部であることを理解していれば、これから紹介するいくつかの公式も自分で導くことができるようになります。

弧の長さの公式から中心角を求める方法

扇形の弧は円周の一部です。そのため、弧の長さを求めるには、円周の長さを求める公式に「円全体に対する扇形の割合」をかければよいことになります。具体的には、次の公式で弧の長さを求められます。

弧の長さ=直径×円周率×\(\frac{中心角}{360°}\)

「\(\frac{中心角}{360°}\)」は、円の中心角360°を全体としたとき、扇形の中心角がどのくらいを占めるかを表す割合です。

弧の長さを求める公式から逆算すると、中心角の大きさを求められます。これを式で表すと次の通りです。

中心角=\(\frac{弧の長さ×360°}{直径×円周率}\)=\(\frac{弧の長さ×180°}{半径×円周率}\)

「直径=半径×2」なので、分母を「半径」に書きかえると、分子の360°が2で約分されて180°になります。

面積の公式から中心角を求める方法

扇形の面積を求める公式も、弧の長さを求める公式と同じように考えられます。

扇形の面積=半径×半径×円周率×\(\frac{中心角}{360°}\)

この式を変形すると、中心角を求める式は次の通りです。

中心角=\(\frac{扇形の面積×360°}{半径×半径×円周率}\)

比から中心角を求める方法

「\(\frac{中心角}{360°}\)」は、円の中心角と扇形の中心角の関係を表しています。これは、円周の長さと弧の長さの関係、そして円の面積と扇形の面積の関係とも等しくなります。そのため、「中心角:360°=弧の長さ:円周の長さ=扇形の面積:円の面積」という比の関係も成り立ちます。これを変形すると、次の式になります。

中心角=360°×\(\frac{弧の長さ}{円周の長さ}\)=360°×\(\frac{扇形の面積}{円の面積}\)

円錐の側面の中心角を求めよう

下図のように、底面が円で、先端がとがっている立体を「円錐」といいます。円錐の展開図は、底面の円と扇形の側面によって構成されます。

円錐では「中心角:360°=底面の半径:母線」が成り立ちます。この理由について解説します。

側面の扇形に注目すると、弧の長さと底面の円周の長さは等しくなります。したがって、「弧の長さ=底面の半径×2×円周率」です。また、母線を半径とする円の円周の長さは、「円周の長さ=母線×2×円周率」です。

したがって、「中心角:360°=弧の長さ:円周の長さ」を考えると、「中心角:360°=底面の半径×2×円周率:母線×2×円周率=底面の半径:母線」となります。これを変形すれば、次の式が成り立つことも理解できるでしょう。

中心角=360°×\(\frac{底面の半径}{母線}\)

たとえば、母線の長さが15cm、底面の半径が5cmの円錐について、側面の中心角は、360°×\(\frac{5}{15}\)=120°です。

公式暗記ではなく割合や比を理解しよう

扇形の中心角の求め方を式として紹介しました。しかし、ここで大切なのは、式を覚えることではなく、「どうしてその式で中心角を求められるのか?」を考えることです。円と扇形の関係を理解して割合や比で表せるようになれば、中心角も簡単に求められます。

※記事の内容は執筆時点のものです

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