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[英語必修化]小学生で学習を先取りするなら? 最近の中学入試の動きも紹介

2018年12月07日 紙井昇

中学校から学習が本格化する科目・英語。2020年には、小学3年生から英語の必修化も決まっていて、国全体で早いうちから英語教育を本格化しようとする動きがみられています。今回は、小学生から英語を習うことについて、3つのポイントから考えていきましょう。

小学生からはじめられる勉強

ここでは、アルファベットの学習法と、英会話スクール・英語塾に通うことについて考えます。

低学年向けアルファベットの勉強

アルファベットはAからZまでの全26種類。大文字、小文字の2種類があり、全部で52種類の文字を覚えることから英語学習はスタートします。

大文字、小文字それぞれのアルファベットを覚えるうえでたいせつなのが、一覧表をつくることです。「A⇔a(エイ)」のように大文字、小文字の対照表を用意すると学習の効率がグッと向上します。市販のものを購入してもいいですが、画用紙を用意し、自作するのがおすすめです。

お子さんが小さいうちは、好きなキャラクターのシールなどを貼り、自然と一覧表に目を向けられるようにしておきましょう。時間があるときは、親子で「エイ、ビー、シー」というように、一つひとつを声に出して覚えていくのが効果的です。

英会話スクール・英語塾での学習

習い事としての英語は、英会話スクール・英語塾で授業を受けるのが一般的です。

英会話スクールは、英語を話す(スピーキング)力、聞く(リスニング)力を、楽しく学ぶ場所。英語塾は書く(ライティング)力と読む(リーディング)力を鍛えるため、学問色が英会話スクールと比べてやや強い傾向があります(もちろん、楽しく学べる要素もあります)。

しかし最近は、英会話スクールでも読み書きを学習したり、英語塾でもコミュニケーションスキルを磨くカリキュラムが充実しているところが増えてきているようです。また、小学生のうちから中学レベルの英語を先取り学習できる教室も多いです。

近年増加傾向にある中学入試の英語導入

中学受験の選択科目のひとつとして英語の入試を採用する学校は、年々増えてきています。

2017年の首都圏中学入試では95校、2018年には112校と右肩上がりです。ここでは、実際に英語科目を使った試験を導入している中学校をいくつかピックアップ。それぞれの入試の傾向について触れていきます。

リスニング、ライティング、リーディングの力が問われる中学受験校

簡単なリスニング、ライティング、リーディングの力を見るタイプの入試を実施しているのは、郁文館夢学園中学校や城西大学附属城西中学校などです。

郁文館夢学園中学校の英語は、すべて番号で答える内容。バラバラになった単語を並べ替えて正しい英文を完成させるという問題もあり、形式が英検に近いのが特徴です。

城西大学附属城西中学校も、基本的には番号で答える内容の問題が出題されますが、長文読解は設問に対して英文で解答する必要があります。

スピーキング力が問われる独特の入試形式も

女子聖学院は、中学2年生レベルのリスニングと英語の簡単な自己紹介、そして課題文を暗記して試験官の前でスピーキングするという内容です。

スラスラと話しても1分未満程度のボリュームなので、暗記をするのには難しくありません。チェックされているのは、発音や抑揚のつけかた、表情などの表現力です。一文一文を理解して、何度も練習を重ねる必要があります。

目白研心中学校には、英語スピーチ入試があります。2019年度のスピーチのテーマは「私の好きな場所について」(2月2日)と「私の尊敬する人」(2月5日)。事前に150~300語程度のスピーチ原稿をつくって暗記、練習を重ねる必要があります。

試験当日は、発表後に、試験官による英語での質疑応答があります。テーマに対する自分の答えが盛り込まれているかどうか、それを裏付ける理由が2つ以上入っているかどうか、表現力があるかどうかをチェックしていきます。スピーチ原稿の提出もあるので、文法の対策も必要です。

モチベーションアップに役立てたい。小学生でも受けられる英語資格

前述のように、中学入試で英語を導入する学校は増加傾向にあります。ただ、現状の入試科目の主流は、4科目(国語・算数・理科・社会)です。英語の対策が絶対に必要、というわけではありません。

「英語入試を選択するほどではないが、将来のことを考えて、苦手の芽は早く摘んでおきたい」「中学・高校進学後も見越して、チャレンジするモチベーションを与えたい」という人もいるでしょう。その場合は英語の資格試験を活用するのがおすすめです。

検定試験で腕試しをしてみよう

英検(実用英語検定)、TOEIC、TOEFLなどの資格試験は、年齢制限がありません。

英検は5級(中学英語初歩レベル相当)からスタートできる難易度の手ごろさもあり、段階的に級が設けられていることから、上達の実感をもって英語の勉強が進められます。中学入試でも、学校によっては持っている級数次第で合否判定の優遇、点数加算、入学後に奨学金制度を受けられるなどのメリットがあります。

将来的にTOEICの受験を考えているお子さんは、JET(Junior English Test) やTOEIC Bridgeを受けてみるのも良いでしょう。JETの受験級は10級-1級までで、幼稚園から高校までと幅広いレベル設定です。ここで自信をつけたらTOEICの簡易版・TOEIC Bridge(高校-大学レベル)を受験しましょう。180点満点で、150点以上をとることができれば、TOEICで470点(TOEICの満点は990点)がとれる実力である と考えられています。徐々にステップアップして上を目指しましょう。

入試や大学の単位認定で役立つ! 英語の資格を取得して損はなし

私立を中心とした高校入試では、中学卒業レベルの英検3級の取得が試験の得点に加算されるケースも少なくありません。また、大学では入学直後にTOEIC受験が義務づけられる場合が多いです。

その成績に基づいて語学の講義のクラス分けがおこなわれたり、高いスコアを記録した場合には講義の受講と同等の扱いとなる単位認定が行われることも。英検の場合は、準1級(大学中級レベル)、1級(大学上級レベル)が単位認定の対象となる場合が一般的です。

避けて通れない英語学習。まずは、慣れ親しむことを大切に

英語を得意科目と考えるか、苦手科目と考えるかどうかで、将来の苦労は大きく変わってきます。たとえば、大学受験では、理系・文系、どちらであっても英語を試験科目としているところが多く、苦手だからといって避けて通るのは難しくなっています。中学受験でもこれから先は、英語を必須科目とする学校が出てくるかもしれません。

「英語が好き! 得意科目!」とお子さんが自信を持って答えられるよう、まずは慣れ親しむこと、チャレンジする楽しさを体感できることが大切ではないでしょうか。

※記事の内容は執筆時点のものです

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