中学受験ノウハウ 親の関わり方

入塾一年目で身につけたい学習サイクル

2018年12月05日 稲石加奈

中学受験を始める子供の多くが、小学3年生の2月から塾に入ります。しかし、最初は親子ともに勝手がわからず、学習のサイクルをどうつくればいいのか迷ってしまいがちです。

せっかくお金と時間をかけて塾に通うのであれば、最大限の効果を引き出したいもの。そのために、いくつか押さえておきたいポイントがあります。

つくっておきたい学習サイクル

塾の効果を引き出すには生活リズムを含めた学習サイクルの見直しが必要です。以下、紹介します。

生活リズムの見直し

勉強を上手く進めるためには生活リズムが整っている必要があります。共働きで子供を塾に通わせている家庭では、忙しさから子供の就寝時間がずれこんでしまうケースもあるでしょう。

その家庭ごとのやり方がありますから、無理に変える必要はありませんが、眠気が残っていると、せっかくの授業にも集中できなくなります。できるだけすっきり起きられるよう、サポートしてあげてください。睡眠時間の確保のためにも、だらだらとテレビを見たりゲームをしたりする習慣はなくしていきましょう。

学習サイクルの構築

塾で学ぶにあたり最低限やらなければならないことは、「宿題と復習」です。塾の自習室を利用すれば質問もできるため、効率的に進められるでしょう。わからない問題を放っておくのは厳禁です。

帰宅してから取り組む場合は、次の授業までに質問する準備をしておきましょう。付せんをつけておく、あるいは質問用ファイルをつくっておくなどの工夫が必要です。

子供に任せておくと、わからない問題がなんだったか忘れてしまう可能性があります。たくさんの教材やプリントに対応できるようになるまで、親がサポートについてあげてください。

受験勉強が本格化する前にやっておきたいこと

中学受験のための勉強は、5年生、6年生と学年が上がるごとに過密になっていきます。入塾一年目に、塾を通して取り組みたいことはふたつ。基礎力を確実なものにすることと、興味、関心の幅を広げることです。以下、具体的に紹介します。

読書の入り口としての塾教材

読解力はすべての科目において必要なものです。文章を読むことに早いうちから慣れ親しんでおきましょう。本選びで、一番大切なのは子供が夢中で読めることです。

たとえば塾の授業で扱った教材のなかに、興味を惹かれるエピソードはありませんでしたか。読書のよい入口です。ぜひ出典を確認し、その本を読んでみてください。わからない点は先生に質問すれば、教えてくれるでしょう。

時事にも関心を

塾で用いる社会の教材は、情報の宝庫です。親も目を通してみて、関連するニュースを紐づけて紹介していくと、子供がより広い視野を持てるようになります。

計算ミス対策

計算ミスをしがちな子供には、見直しの習慣をつけるために、できれば毎日小テストを行うのが効果的です。塾にプリントをもらえるかどうか聞いてみるのをおすすめします。適当なものがないようであれば、問題集や季節講習教材などをコピーしてもらってください。

主体的に勉強に励むための基盤づくりを。塾を活用する意識が大切

中学受験はいかに主体性をもって勉強に臨めるかがカギになります。漫然と授業を受けているだけでは効果は半減です。

学年が上がるごとに忙しくなる中学受験勉強ですから、入塾一年目のうちに、本を読んだり時事問題について考えたりする時間をとっておくとよいでしょう。遠回りに思えるかもしれませんが、読解力や社会問題への関心は、学力の基盤をつくります。後回しにすると大変な漢字の学習も、進めておけるとよいでしょう。学習習慣や環境を整えることは大切ですが、家庭内で抱え込もうとせず「塾に相談する」「塾を活用する」という意識をもつことも大切です。

※記事の内容は執筆時点のものです

この記事の著者

フリーライター。大学卒業後、書店に勤務し、実用書や旅行書、新書等、幅広く売場を担当。書籍を扱うプロとして常にアンテナを張り、多岐にわたるジャンルに対して学びの姿勢を貫く。その後、医療系商社勤務を経て、難関中学受験をメインに据えた進学塾の講師を務める。出産を機に退職し、現在はフリーライターと双子の母を兼業中。台風のようなちびっ子たちに日々振り回されている。