同時進行すると見えてくること|桜井信一コラム「下剋上受験」

専門家・プロ
2015年7月03日 桜井信一

桜井信一ブログ『父娘の記念受験』で過去に掲載されていた記事から、一部を編集して掲載しています。この記事の内容は 書かれたものです。

【本日のテーマ】
同時進行すると見えてくること

中学受験テキスト 下剋上算数 基礎編――偏差値40から55への道 』がまだ終わっていないという相談がたくさん届きます。

志望校はもう少し上を狙いたいんだけど、『下剋上算数 難関校受験編 ――偏差値50から70への道 』までやる時間がない。

基礎編が夏に終わるとして、そこから難関校受験編をスタートすると過去問を解き始める時期とだぶってしまう。それで大丈夫だろうか。

そういう相談が届くのです。

6年生の場合、私は同時進行すべきだと思うのです。今日は基礎編、明日は難関校受験編というふうに交互にして、期限がきたら途中でも打ち切って復習に入る。最後までやりきろうと真面目に考えなくてもいいと思うのです。

不思議なことですが、難問を解くと基礎問題がかなり易しく見えてきます。特に下剋上算数のような小問かつランダムに出題されるテキストではその傾向が強く出ると思います。

例えば、割合や速さ。これは難関校受験編で苦しんだあとの方が基礎編の解説が理解しやすい。

難関校受験編はあまり遅くなると過去問に影響します。実際、テキストに出てくるAさん(2015年度受験組)は塾の課題をこなしながらこのテキストをやって難関中学に辿り着きました。

もう少し早めに難関編に移るべきだった。

そう言っています。

ラストスパートでちょっと焦ってしまったそうです。

難関校受験編に早めに移って適当なところで打ち切り、そこまでの復習に入るべきだったかも。と言っているのです。

基礎編には、やや難しめの問題もありますが、逆に(その子にとって)相当簡単な問題もあります。その取捨選択なんて難しいから、難関校受験編をやることによって、基礎編をもう打ち切ってもいいと判断できるかもしれません。

受験は期限がある勝負です。

きっちりやることよりも間に合わせることの方が重要。

出版した立場なので言いにくいのですが、テキスト代は個別指導に1回質問しに行く費用で2冊は買えます。いま必要な部分をかじるような使い方になっても、結果や期限の方が重要だと思うのです。

我が家には桜井家の所有テキストに出てくる膨大な量の参考書や問題集があります。極端な話、1問,2問だけかじったような問題集もあるのです。図形だけを拾った問題集もたくさんあります。

これを無駄と思うかどうか。

私はなりふり構わず無駄遣いをしましたが、そのとき感じたのです。

「難問が先になることによって理解が深まることもある」

合格が優先であり、期限がある。

このとき、几帳面が邪魔をする。

もう夏になりました。

ぜひ、『下剋上算数 難関校受験編 ――偏差値50から70への道 』の板書と問題編の途中まででも、過去問を取り掛かる前に 一度目 を終えてほしいと思います。

2015.7.3 am 0:00

桜井信一

※記事の内容は執筆時点のものです

桜井信一
この記事の著者
桜井信一 専門家・プロ

オンライン塾「下剋上受験塾」主宰。中卒の両親のもとで育ち、自らも中卒になる。 娘の下剋上のために一念発起して小5の勉強からやり直す。塾には行かず、父娘の二人三脚で偏差値を41から70に上げ、100%不可能とされた最難関中学「桜蔭学園」を目指した。その壮絶な受験記録を綴った『下剋上受験』はベストセラーに。 2017年1月には待望のドラマ化。学習講座「桜井算数教室」「国語読解記述講座」にはのべ2000人の親子が参加し人気を博した。2020年、オンラインの「下剋上受験塾」を立ち上げた。

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