中学受験ノウハウ 志望校選び

学校給食がある私立中学5校の特色と進学実績を解説

2019年3月22日 伊藤仁人

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どの私立中学に入るかを考えるにあたって、給食があるかどうかは気になりますよね。給食があれば早起きしてお弁当をつくらなくてよく、栄養の考えられた献立も出るため、親御さんにとってはうれしいことと思います。

そこで今回は、給食がある私立中学を5校ご紹介します。 学校の特徴や給食の内容、給食に対する考え方などをチェックするとともに、各校の進学実績もご紹介しますので、学校選びの参考にしてみてください。

給食がある私立中学5校の特色

給食がある私立中学を紹介します。各校の教育方針や特色、給食の内容や取り組み方などをチェックしましょう。

東京家政大学附属女子中学校

「自主自律」の建学精神のもと、未来志向の教育を実践している女子中高一貫校です。アクティブラーニングなど、先進的教育にも取り組んでいます。

スクールランチは完全給食。生徒全員が集まるランチルームは調理施設に併設されているので、いつでもおいしい給食を食べることができます。入り口には食育コーナーが設置され、メニューの確認と同時に使用食材を学べるなど、食の知識を自然と身につけることも。

好きな主菜を選べる日や、伝統料理、行事食が出る日など、食事が楽しくなる工夫が満載です。

青山学院横浜英和中学校

キリスト教育を実践している中学校です。礼拝から1日がはじまり、校内には横浜最古といわれるステンドグラスとパイプオルガンを備えた礼拝堂があります。

完全給食を実施しており、給食費は校納金に含まれています。2018年度からの男女共学化にあわせて新校舎が完成。給食室、調理器具も新しくなりました。専任の栄養士が栄養バランスを考えて献立をつくっており、味にも定評があります。

生徒と教師は同じメニューを食べ、クリスマスにはケーキやチキンステーキといった特別メニューが出ることもあります。

駒込中学校

駒込中学校は、仏教系の中高一貫校です。「自己への気づき学習」をはじめ、仏教の教えを通した人間教育をおこなっています。

給食は食や生命への感謝の意味をこめた時間ととらえ、食前と食後にかならず感謝の言葉をとなえます。また、食べものの好き嫌いは対人関係にも反映されることを伝えるなど、食と心の結びつきを大切にしていることがうかがえます。

小学校4年生から6年生の子供と保護者が参加できる「給食試食会」を年に2回開催。生徒がいつも食べている給食を食べることができ、在校生とも話せるチャンスであるため、毎回盛況のようです。

上野学園中学校

音楽科が設置されている中学校です。2007年5月に完成した新校舎は15階建て。校内は洗練された都会的なセンスが感じられます。

3階は全フロアが食堂。中学生は月曜日から金曜日まで、この広々とした空間でグループ給食をとります。1年生から3年生までの7~8人のグループに教員も加わって一緒に食事をスタート。上級生が下級生の面倒をみるなど、和気あいあいとした雰囲気のなかで人間性が育まれます。

栄養士が考える献立は野菜が多く、栄養バランスにすぐれています。月ごとの献立予定表では、使用食材やカロリーのチェックも可能です。

川村中学校

川村中学校は「感謝の心」を基盤とした教育を実践しています。女子中高一貫校として、「考える力」「伝える力」「生きる力」の育成につとめています。

「会食」と呼ばれる給食は、創立以来続く食育実践の機会。食事をとおしてマナーや食習慣を身につけ、食に関わる人たちや自然に対する感謝の心を育みます。献立表には材料の産地が明記され、毎日の会食内容はホームページで確認可能です。アレルギー症状のある生徒にはカルテを作成して個別に対応しています。

また、校章入りの食器セットと自分の箸をメニューに合わせて使い分けることで、テーブルマナーを学ぶことができます。

給食を実施している中学校の進学実績をチェック

おいしい給食を食べられるのは、子供にとっても親にとってもうれしいですよね。 一方で気になるのは、進路や進学に関する情報。そこで、給食を実施している私立中学校の大学進学実績をチェックしていきましょう。

東京家政大学附属女子中学校

内部進学(東京家政大学)と外部進学を2本の柱として進路指導を実施。外部大学への進学実績は、国公立大では東京芸術大学、私立大では慶應義塾大学や立教大学、明治大学など。また、青山学院大学や東京理科大学など、指定校推薦による進学実績もあります。

青山学院横浜英和中学校

青山学院大学への推薦入学のほか、早稲田大学、上智大学、横浜市立大学など他大学への進学実績も。そのほかには、慶應義塾大学や北里大学、麻布大学といった医療系学部への進学者も毎年一定数存在します。

駒込中学校

2018は、名古屋大学、筑波大学、電気通信大学をはじめとする国公立大学合格者が22名。慶應義塾大学、早稲田大学、上智大学、東京理科大学の合格者数が48名。明治、青山、立教などのいわゆる「GMARTCH」の合格者数が109名など、国公立・私立ともにすぐれた実績をあげています。

上野学園中学校

2017は、東京医科歯科大学や首都大学東京、東京藝術大学などの国公立大学への進学者のほか、私大では国際系統、経済系統、文系統、理系統の学部をもつ大学への進学者が多い傾向にあります。音楽系統志望の学生でみると、昭和音楽大学や武蔵野音楽大学、桐朋学園などへの進学実績を残しています。

川村中学校

川村学園女子大学への「優先推薦入学制度」や、川村学園女子大学の合格を確保したうえで他大学受験にチャレンジできる「推薦資格保有制度」を設置。内部進学、外部進学の両方に積極的にトライできる環境がととのっています。慶應義塾大学、明治大学、青山学院大学などの有名私大のほか、医療・看護学部や芸術・体育学部をもつ大学などへの進学実績があります。

楽しい給食の時間も思い出に! 給食がある私立中学校で大きな成長を

給食のある私立中学を5校ご紹介しました。給食に対する考え方や取り組み方は、それぞれの学校で異なります。なかには説明会と一緒に「給食試食会」を実施している学校もあるので、気になる方はチェックしてみましょう。

近年、「食育」という言葉が広く認知されてきています。中学生のころから、食に関する経験、知識を積むことは、将来的に健康で元気に過ごすうえで大いに役立つでしょう。

※記事の内容は執筆時点のものです

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