勉強習慣・生活習慣#14 「やらなきゃ」と思わせるには?|学ぶ力を伸ばす「合格する親子の勉強」
「これができないと損をする」と言われたほうが子どもには効く
― Point ―
先にボーナスを与えて、できなければ返還させるほうが積極的に動く
中室牧子さんの『「学力」の経済学』(ディスカヴァー・トゥエンティワン刊)では、教員の質を高める方法として、次のような実験を紹介しています。
1、付加価値をつけられればボーナスを与える
2、先にボーナスを与え、付加価値をつけられなければボーナスを返還させる
どちらも実施したところ、2のほうが子どもたちの成績が上昇したそうです。
「人間がいったん得たものを失うのは嫌だという気持ちを逆に利用して、教員の質を高めることに成功した」と中室さんは述べています。これは子どもでも同じです。
たとえば計算ミスをなくしたいとき。
当塾ではポイント制を採用していて、宿題をやってきたら100ポイントをつけたりしています。それを貯めていくのです。
6年生になって、毎回の授業で計算問題を2問解かせましたが、どうもミスが多い。そこで、「この計算問題を2つとも間違えたら1万ポイント取る(わざと数字を大きくする)。1つ正解なら0ポイント。2つ正解なら100ポイント」という制度を設けました。
この制度にしたところ、子どもたちは劇的に見直しをするようになりました。
正答率も、漫然と2問解かせていたときと比べて、一気に上がり、ほぼ100%の正答率になったのです。
先にボーナスを与えて、できなければカットする方式は、子どもが自分から「やらなきゃ」と動くようになるので、勉強はもちろん、日々の生活などでも、とてもおすすめです。
※記事の内容は執筆時点のものです
とじる
お気に入り機能は
会員の方のみご利用できます
会員登録のうえログインすると
お気に入り保存できるようになります。
お気に入りのコンテンツは、
マイページから確認できます