「応用がきく子」の育て方#20 「別の解き方で解いてみよう」と伝える|学ぶ力を伸ばす「合格する親子の勉強」
【10歳以前なら】代案を出す習慣をつけさせる
― Point ―
複数の解決策を出せる力が身につくのは10歳まで
問題集をたくさん与えられてきた子は、「答えが出ればいい症候群」に陥りがちです。
当塾でも、毎年一定数、そのタイプの子はいます。問題は比較的解けるし、知識も豊富なので、はじめは優秀です。
ところが、その先も優秀な成績を取り続けられるかは、「代案力」によります。
たとえば、「1、4、9、16」の次の数は何かという算数の問題で「25」と正解したときに、「では解き方を書いてみよう」と話します。
5×5=25でもいいし、「3、5、7、9」と増えていくので、16+9=25でもいいでしょう。ひとつ書けたら、「別の解き方で解いてごらん」と指示を出します。
そうすると、途端に思考停止で、先生の解説を待ってしまうのです。これは危険な兆候です。
賢い子であれば、さまざまなアプローチを考えられますし、もっといい解き方がないかと考えられます。
一度「答えだけを出せばいい」という環境で学んだ子を変えるのは難しいことです。
もちろん、中学受験や高校受験の算数、数学はプロセス重視ではないので、途中式を書かせるのは、少数の難関校や入試問題の一部だけです。ましてや複数のアプローチで解くことなどは求められません。
だからこそ、受験勉強に入る10歳までに、複数の解き方を考えたり、複数の解決策を提示できるような子にしておくことが重要なのです。
社会でも、「ほかにも理由はないかな?」とこちらが何度も聞いたとき、一生懸命考える子。強引でも何か言葉を出せる子。こういった子が伸びるのです。
この習慣や力は、早期に確立されていきます。ぜひ代案を出す力を磨かせましょう。
※記事の内容は執筆時点のものです
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