連載 学ぶ力を伸ばす「合格する親子の勉強」

中学受験の取り組み方#5 進学塾の掛け持ちをしてもよいか|学ぶ力を伸ばす「合格する親子の勉強」

専門家・プロ
2020年7月21日 松本亘正

子どもに「よい勉強習慣」を身につけさせたい。そのために親ができることとは――。中学受験専門塾 ジーニアス 代表、松本亘正氏の著書『合格する親子のすごい勉強』から、わが子の学ぶ力を伸ばすヒントを紹介します。

2つの進学塾を掛け持ちするのは危険

― Point ―

とくに算数は塾によって教え方が違うため、子どもが混乱する

「2つの進学塾を掛け持ちしていいんですか?」という質問を受けることがあります。

私は塾の掛け持ちはおすすめしません。とくに算数の場合は、塾によって教え方が異なるため、子どもが混乱してしまうからです。

以前担任だったクラスで、こんなことがありました。

ある私立小学校に通う子が、どうしても前から通っていた算数塾を続けたいと言うのです。当塾に入る前からですから、その塾を無理やりやめさせるのも悪いと思い、そのままOKにしました。

最初は知識も豊富で成績もよかったのですが、少しずつ成績が落ちていきました。問題を解く際にも、「これはやったことがある」「これはどうやって解くんだったっけ?」と暗記に走ってしまっていました。

本来なら、「できない」と思ったときには塾でたくさんフォローするのですが、掛け持ちしているために、徹底した指導ができないということが起こりました。

結果、難関校に合格はしたものの、クラス内で唯一、御三家中学や駒場東邦中学校といった最難関校には不合格。

彼が通っていた算数塾が悪いわけではありませんが、塾によって、どうしても教え方に違いが出てきます。そうなったとき、困るのは子どもです。混乱してどうすればいいかわからなくなると、つい暗記に走ってしまうのです。これは非常に後悔した出来事でした。

さまざまな子どもたちと日々をともにしていますが、問題集も塾も、あれもこれもと考えず、絞ったほうがうまくいくことを実感しています。

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この記事の著者
松本亘正 専門家・プロ

まつもとひろまさ|中学受験専門塾ジーニアス運営会社代表|ラ・サール中学高校を卒業後、慶應義塾大学在学中に中学受験専門塾ジーニアスを開校。現在は東中野・自由が丘・日吉・芝浦港南など、6校を展開している。「伸びない子はひとりもいない」をモットーに、少人数制で家族のように一人ひとりに寄り添う指導を徹底、毎年超難関校に合格者を輩出している。生徒は口コミと紹介だけで9割を超える。これまでののべ指導人数は2200名以上。第一志望校への合格率は一般的に25%といわれるなか、ジーニアスは約60%超の第一志望校合格率を誇る。中学受験だけでなく、高・大受験時、就職試験時、社会人になっても活きる勉強の仕方や考える力の育成などに、多くの支持が集まっている。