理科・社会の取り組み方 ―― 親子で疲弊しない「ノビノビ中学受験」
前回は、「国語の取り組み方と復習の方法」について解説しました。今回は理科・社会の取り組み方について解説します。
Contents
理科・社会は、暗記科目ではない
私は「理科・社会は暗記科目ではない」と考えています。理由と理屈さえ分かっていれば、知識が自然と頭に入るはずだからです。理屈を抜きにして「覚えよう覚えよう」とすると、記憶に定着するのに手間がかかり、忘れやすくなります。大事なのは、頭に入れておきたい重要事項に「情報のタグ」をたくさんつけること。「日本三大急流」を例に、情報にタグをつけることについて解説します。
語呂合わせに頼らない
日本三大急流は、「富士川・球磨(くま)川・最上(もがみ)川」の3つです。私が生徒たちに日本三大急流を教えるときは、「急流」について解説するところから始めます。それから「富士川の河口あたりに新幹線が通っている」、「球磨川は熊本県にあって、同じ‟くま”と読むけど球磨と熊では漢字が違う」など、各急流に関する豆知識を伝えながら、写真や地図を使って授業をおこないます。
おすすめできないのは、語呂合わせだけを覚えて勉強を終わりにすることです。たとえば、日本三大急流の有名な語呂合わせに、「ふじみのくまさんもがいてる」というものがあります。
しかし、この語呂合わせを覚えるだけでは、 「ムキムキの熊さんがもがいているイメージ」だけが印象強く記憶に残るでしょう。そのため、急流の正しい名称や漢字、地図上の詳しい位置を答えさせる問題が出たりしたときに、パッと答えるのが難しくなります。どうしても覚えられなかったら、語呂合わせに頼ってもよいとは思います。しかし、最初から語呂合わせで覚えてしまうと、記憶の定着としてはもろいのです。
知識にたくさんのタグをつける
理科と社会の知識を覚えるうえで大切なのは、ひとつの知識に対していろいろな情報を絡めて、セットでアタマに入れることです。
とじる
お気に入り機能は
会員の方のみご利用できます
会員登録のうえログインすると
お気に入り保存できるようになります。
お気に入りのコンテンツは、
マイページから確認できます