連載 中学受験との向き合い方

子供に対する不安や苛立ちの気持ちをコントロールするには ―― 中学受験との向き合い方

専門家・プロ
2019年10月29日 やまかわ

首都圏の一部では、4人に1人の小学生が挑戦するともいわれる中学受験。子供の受験に親はどう向き合えばよいのでしょうか。この連載では、『中学受験は挑戦したほうが100倍子供のためになる理由』の著者である、田中純先生に中学受験との向き合い方をテーマにさまざまな話を伺います。

前回は親と子、それぞれが自己効力感を育むためのノウハウについて解説しました。今回は、子供に対する不安や苛立ちの気持ちをコントロールするための方法について田中先生に伺います。

ハードな活動にはルールが不可欠

ラグビーのようにハードなスポーツではルールが厳しく適用されます。中学受験もハードな活動ですから、心身の安全を守り、最大効果を上げるためにはルールを確認し、遵守しましょう。ラグビーと違うのは、中立の審判がいないことです。ですから親御さんのルール認識と遵守が一層強く求められるのです。

中学受験は、親御さんが「こういうふうに生きてほしい」というビジョンをもって子供に勉強を始めさせる流れが多いと思います。しかし子供には子供の考えがあり、親の思い通りに動いてくれないことがほとんどです。期待をかけすぎるあまり、ときには強い言葉を浴びせてしまうこともあるでしょう。その結果、心の健康を損なってしまうお子さんもいます。なかには中学受験をリタイアして、心療内科に通う小学生もいるほどです。

子供を守るために親が守る「掟(おきて)」とは

「教育虐待」という言葉に接することがあるかも知れません。わが子を大切に思う親御さんには嫌な言葉ですね。世の中に流布している意味は翻訳のせいで元の英語の意味とはややズレて独り歩きしています。親に限らず、「教育活動のつもりでやるのだが、子供にとっては不適切な扱い」が本来の意味です。いずれにせよ、何度も強調します。中学受験は教育活動です。


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田中純
田中純 専門家・プロ

開成中学校・高等学校、国際基督教大学(ICU)教養学部教育学科卒業。神経研究所付属晴和病院、中高教諭、学校カウンセラーを経て公文国際学園開講準備に参加。現在は赤坂溜池クリニックやNISE日能研健康創生研究所などでカウンセリングやコンサルテーションを行っている。「一家にひとり、一課にひとりのコミュニティ・カウンセラー」を育てることを目標としている。著書「ストレスに負けない家族をつくる」「中学受験は挑戦したほうが100倍子供のためになる理由」(みくに出版)

この記事の著者

編集・ライター。学生時代から都内で6年間塾講師を務める。塾講師時代は、おもに作文・国語・英語の科目を担当。小学生から中学生までの指導にあたる。現在は編集・ライターとして教育関連をはじめ、街歩き・グルメ記事の執筆取材をおこなう。