中学受験ノウハウ 親の関わり方

子供の中学受験に土日しか関われなかった父親の私が取り組んだこと

2020年1月08日 ゆずぱ

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平日は仕事の休みがなかなか取れず帰りも遅い、でも子供は中学受験に挑んでいる……、どうやって子供と関わってよいのかわからなくて悩んでいる。そんなお父さんも多いのではないでしょうか? まさに私がそのような状況でしたので、その悩みが痛いほどわかります。そこで、息子と2年半に渡る中学受験生活を終え、現在は娘の中学受験に奮闘中の私が、「忙しい父親でもできる子供との関わり方」を実体験をもとにお伝えします。

親の関わりとして重要だと痛感した3つのこと

さて本題に入る前に、中学受験を目指す子供と関わるなかで、親に求められているものは何でしょうか? 中学受験の合格は親にかかっている、親のサポートは必須である。よく聞くフレーズですが、そもそも何をサポートしてあげればよいか迷いますよね。もちろん何から何までやっていては上手くいきません。そこで私が本当に重要だと感じた3つのことを、重要だと思った順に紹介します。

【1】宿題や模試の間違い直し

まずは、何をおいてもこれです! 私は、受験を成功に導くいちばんの鍵は「間違い直し」と言っても過言ではないと思っています。宿題をひたすらやったり、模試を受け続けたりしても、間違い直しをおこなわないと成績は上がりづらいものです。しかし、間違い直しは子供ひとりでやるにはとても難しいんです。

宿題や模試で間違ってしまったところは、ケアレスミスを除けば、そもそも理解できていないところ。はたして解説を読んで、子供がすぐに解けるようになるでしょうか? 答えはノーでしょう。親が子供と一緒に、どこがわからないのかを意識させながら解き直す。これが最も大切な親の役割だと思います。

【2】メンタル面のケア

子供の中学受験を通して痛感させられたのは、精神面のサポートの大切さです。日々の受験勉強を一緒に戦う仲間として、塾の先生や友達の存在があります。ただ、受験は基本的に“孤独な戦い”です。私の息子は受験期に近づくにつれ不安定になり、「受験をもうやめたい」と言うことが何度かありました。そんなとき、子供の一番近くでサポートできるのが親なんですね。

子供の受験を経て、「親が応援してくれている」「親が一緒に戦ってくれている」という感覚を子供に持たせてあげることは、本当に大切なことだと痛感しました。親は、塾任せにしてはいけません。子供に頑張ることを要求するだけでもいけないと思います。“子供の伴走者”となることが、親の役割として欠かせないのです。

【3】週間スケジュールの作成

これは子供の性格にもよるかと思いますが、私の息子の場合はやるべきことが計画どおりに終わりませんでした。どうしても先送りになってしまうんですね。それを解消するために、子供の考えも聞きつつ「週間スケジュール」を作成しました。いま思うと「やってよかった」と思えるサポートでしたね。

父親の私がおこなった3つの工夫

それでは、いよいよ本題です。平日は忙しくて時間が取れなかった私が試行錯誤するなかで実践した、3つの工夫を紹介します。私のなかでは、息子の受験を経て編み出したこの3つの工夫がしっくりきており、息子の次に娘が中学受験勉強をスタートしたときから取り入れています。土日しか子供と過ごすことができないお父さんは試してみてください。

【工夫1】「平日は子供ひとりで。休日は親子で」のサイクルをつくる

土日しか子供と過ごせないお父さんの場合、子供と密に関われるのは1週間でたった2日しかありません。では、この貴重な2日間に何をすべきでしょうか? 私の場合は、宿題や模試の間違い直しを子供と一緒におこなっていました。土日はコレだけしかやらなくてよいくらいでしたね。

土日を、子供ひとりで問題を解く時間として使ってしまうのは非常にもったいないことです。土日は可能な限り、「間違い直し」といった、親子でやるべきことに時間を使うべきかなと思います。そのためにわが家では、子供に平日は「あること」に集中してもらいました。それは、わからないところや間違ったところを記録することです。間違い直しは土日に親子で集中的におこなうので、平日は間違ったところを記録するだけでOKなんですね。わが家では、このサイクルを徹底しました。

【工夫2】週間スケジュールを固める

でも、決めたサイクルは継続しないと意味がありません。そこで、週間スケジュールを固めました。「水曜日に学校から帰ったら、火曜日の塾で出た宿題と間違えたところの記録」という感じですね。

わが家では、親子で週間スケジュールを何度もつくり、見直しました。2年半の中学受験生活のなかで、実に6回。そしていつでも目につくところに張り出しました。

週間スケジュールをつくるときに、気をつけることが1点あります。それは親子で一緒につくるということです。間違っても親が勝手につくってはいけません。当然ですが、他人から押しつけられたスケジュールよりも、子供自身が納得してつくったスケジュールのほうが計画通りにいくものです。

【工夫3】平日はホワイトボードでコミュニケーションを取る

忙しいお父さんは、ホワイトボードを使ったコミュニケーションがおすすめです。私は平日に子供とあまり会話ができなかったので、ホワイトボードで毎日コミュニケーションを取っていました。平日、夜遅く仕事から帰ったあと、その日の勉強が計画どおりいっているか確認して子供にメッセージを残します。

ホワイトボードを使ったコミュニケーションは、大きな効果がありました。それは、子供が孤独にならなかったことです。「父親が見てくれている」ということは、子供に安心感を与えたようですね。勉強の後押しとなったのか、週間スケジュールが計画通りに進む確率もぐっと上がりました。

まとめ

平日は仕事が忙しくて、受験に向けて頑張る子供のために時間が取れない……。そのような方は、以下の流れで子供のサポートをすることがおすすめです。

1、親の役割として最も大切なことは何か考える
2、「1」を時間の取れる土日に集中的におこなう

わが家の場合、宿題や模試の間違い直しを「親子でやるべきこと」として優先していました。勉強サイクルを子供と一緒につくったことで、短い時間のなかでも子供と関わる時間を最大化することもできましたね。土日しか子供と顔を合わせることができないお父さんは、今回紹介したことを試してみてはいかがでしょうか?

※記事の内容は執筆時点のものです

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