中学受験ノウハウ 親の関わり方

親が子供に勉強を教えるメリットとデメリット

2020年9月08日 石井知哉

家庭学習を子供任せにするのではなく、みずから勉強を教える親御さんは多いことでしょう。親が教えるメリットはたしかに存在しますが、デメリットも少なからず存在するので注意が必要です。家庭学習のコツもお伝えしますので、子供に勉強を教える際の参考にしてみてください。

親が子供に勉強を教える「3つのメリット」

親が子供に勉強を教えるメリットは、以下の3つです。特に、子供の性格に合わせたサポートができるのは、親だからこその利点といえます。

・子供のペースに合わせられる
・子供の現状を把握できる
・子供のメンタルをケアできる

子供のペースに合わせられる

集団塾や学校のような一斉形式の授業では、子供によっては理解が追いつかないこともあります。体調不良や学校の移動教室などで、塾の授業を欠席することもあるでしょう。こうしたとき、遅れたぶんは家庭学習で取り戻す必要がありますが、独学では難しい部分も親が教えればフォローできます。

子供の現状を把握できる

親が教えることで、子供の得意・不得意を知ることができます。正解・不正解だけでなく、答えを出すまでのプロセスも近くで見ることができ、ノートの使い方や鉛筆の持ち方、イスに座る姿勢など、勉強の作法がきちんと身についているかも確認できます。

子供のメンタルをケアできる

親が子供の横につくことで、こまめに声をかけられます。子供の性格をよくわかっている親の言葉は、子供のやる気をアップさせたり、落ちこんだ気持ちを立て直したりする場面で特に効果的です。

親が子供に勉強を教える「3つのデメリット」

親が子供に勉強を教えることには、次のようなマイナス面もあります。子供の学習効果を下げてしまうリスクもあるので気をつけましょう。

・塾や学校と教え方が異なる
・感情的になってしまう
・夜更かしにつながることがある

塾や学校と教え方が異なる

親が準備不足だと、「塾の先生が言ってたことと違う」「学校の教科書に書いてなかった」と子供が混乱することがあります。特に、子供がまだ習っていない解き方を教えるときは要注意。大人には簡単で効率的な解き方でも、子供にとっては未知のことが少なくありません。塾や学校の授業の理解を妨げてしまう可能性もあるので注意しましょう。

感情的になってしまう

テストの間違いや、わからない問題が多くなると子供のやる気はダウンします。こうしたとき子供は、ふてくされたり甘えたり、ときには悪態をつくことも。一方で親としては、せっかく教えているのに思ったような反応が返ってこないと、つい怒ってしまうこともあるでしょう。ただし、感情のぶつかり合いが増えると親子ともにストレスを感じ、子供が勉強を嫌いになる原因にもなりかねません。

夜更かしにつながることがある

遅い時間になると、子供の集中力は落ちてきます。しかし親はキリの良いところまで進めたいので、「ここまでやろうよ!」と頑張らせますが、子供の体力と気力は限界……。夜更かしにつながる勉強は、かけた時間の割に成果が出ないだけでなく、睡眠不足から、健康や翌日の活動に影響が出てしまうおそれもあります。

親が実践したい「4つのポイント」

塾に通っている場合は、塾のアドバイス通りに家庭学習を進めるのが基本です。そのうえで以下の4つを意識すると、家庭学習がより充実したものになります。

・復習中心で勉強する
・勉強時間を短く区切る
・子供に説明させる
・プロセスを重視する

復習中心で勉強する

子供に勉強を教えるときは、塾のテキストや学校の教科書を使い、すでに習った範囲の練習をくり返しましょう。計算や漢字の読み書きなど、基礎的な内容が定着するので、塾や学校の授業をスムーズに吸収できるようになります。

勉強時間を短く区切る

親と一緒だと気持ちがゆるみ、子供の集中は長く続きません。そこで「25分勉強したら5分休憩」といったように、短時間の集中とリラックスをワンセットにして、オン・オフをくり返すのがポイントです。

子供に説明させる

親は一から十まで全部説明するのではなく、まずは問いかけてあげてください。子供に説明させ、理解不足があれば噛みくだいて説明してあげましょう。ちなみに子供と同じ目線に立つためには、小学校の教科書に目を通しておくのがおすすめです。

プロセスを重視する

○か×かという「結果」は、塾や学校で評価されます。一方、家庭学習で大切にしたいのは「プロセス」です。計算の途中式や筆算の書き方、漢字の書き順やトメ・ハネ・ハライなどをチェックしましょう。たとえ不正解でも「ここがさっきより上達したね」と成長をほめ、小さな成功体験を積み重ねてあげることも大切です。

「一緒に学ぶ」というスタンスで

子供に勉強を教えるとき、親は「うまく教えなきゃ」と力が入るものです。しかし大切なのは、わかった喜びや、できた嬉しさを子供に感じさせ、親子で分かち合うこと。まずは肩の力を抜き、「子供と並んで一緒に勉強する」くらいの心構えで臨めると良いですね。

※記事の内容は執筆時点のものです

合わせて読みたい