中学受験ノウハウ 親の関わり方

親が子供に勉強を教えるメリットとデメリット

2021年12月30日 石井知哉

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家庭学習を子供任せにするのではなく、みずから勉強を教える親御さんは多いことでしょう。親が教えるメリットはたしかに存在しますが、デメリットも少なからず存在するので注意が必要です。家庭学習のコツもお伝えしますので、子供に勉強を教える際の参考にしてみてください。

親が子供に勉強を教える「3つのメリット」

親が子供に勉強を教えるメリットは、以下の3つです。特に、子供の性格に合わせたサポートができるのは、親だからこその利点といえます。

・子供のペースに合わせられる
・子供の現状を把握できる
・子供のメンタルをケアできる

子供のペースに合わせられる

集団塾や学校のような一斉形式の授業では、子供によっては理解が追いつかないこともあります。体調不良や学校の移動教室などで、塾の授業を欠席することもあるでしょう。こうしたとき、遅れたぶんは家庭学習で取り戻す必要がありますが、独学では難しい部分も親が教えればフォローできます。

子供の現状を把握できる

親が教えることで、子供の得意・不得意を知ることができます。正解・不正解だけでなく、答えを出すまでのプロセスも近くで見ることができ、ノートの使い方や鉛筆の持ち方、イスに座る姿勢など、勉強の作法がきちんと身についているかも確認できます。

子供のメンタルをケアできる

親が子供の横につくことで、こまめに声をかけられます。子供の性格をよくわかっている親の言葉は、子供のやる気をアップさせたり、落ちこんだ気持ちを立て直したりする場面で特に効果的です。

親が子供に勉強を教える「3つのデメリット」

親が子供に勉強を教えることには、次のようなマイナス面もあります。子供の学習効果を下げてしまうリスクもあるので気をつけましょう。

・塾や学校と教え方が異なる
・感情的になってしまう
・夜更かしにつながることがある

塾や学校と教え方が異なる

親が準備不足だと、「塾の先生が言ってたことと違う」「学校の教科書に書いてなかった」と子供が混乱することがあります。特に、子供がまだ習っていない解き方を教えるときは要注意。大人には簡単で効率的な解き方でも、子供にとっては未知のことが少なくありません。塾や学校の授業の理解を妨げてしまう可能性もあるので注意しましょう。

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石井知哉

石井知哉

  • この記事の著者

株式会社QLEA教育事業部部長。教育系Webサイト「School Post」を主宰。2000年、早稲田大学第一文学部 哲学科卒業。東京都の塾業界にて指導歴20年以上。現在は、東京都大田区で個別指導塾2校舎の教務・運営を統括する傍ら、千代田区麹町に超少人数制個人指導道場「合格ゼミ」を開設。豊富な実践経験に裏付けられた独自の理論とメソッドに基づき、小学校低学年から中・高・大学受験生、就職試験対策の指導にあたっている。幅広い学年・学力層・教科を対象に、個々の成長を最大限引き出す指導を得意とする。