連載 「国語力」が、中学受験を左右する!

国語の文章読解の復習はどうやる? 効果的な方法と学年別のポイント|「国語力」が、中学受験を左右する!

専門家・プロ
2020年12月23日 水溜 兼一(Playce)

本連載では、国語の講師として、中学受験を目指す子どもたちを長年指導している南雲ゆりか先生が、国語力アップにつながるさまざまな方法を紹介します。

塾で国語の授業を受けたあと、家庭でどのように復習をすればよいか? 語句知識は問題を解き直したり、知識が足りない場合はドリルをやったりと方法が浮かぶものの、文章読解の復習のやり方に迷うことがあるかもしれません。そこで今回は、「文章読解の復習方法」と学年別に意識しておくべきポイントをお伝えします。

授業で教わったことを子どもに説明してもらう

塾のテキストには、文章読解のためのさまざまな素材文や問題が載っています。このなかで特に復習した方がよいのは、授業で取り上げた問題です。テキストの数ある問題のなかから先生が取り上げたということは、その問題が特に重要だと考えているからです。

文章読解の復習として効果的なのは、塾で教わったことを子どもにしゃべってもらうことです。テキストの問題や解説を見ながら、授業で取り組んだ問題についてどのように解くのかを説明してもらいます。選択問題なら、なぜこの選択肢が正解なのか、答えの根拠が本文のどこに書いてあるのかを子どもに聞きます。問題を解きながら、先生がどんなことを言っていたかもぜひ聞いてみてください。

塾で学んだことをきちんと説明できれば、授業内容が理解できていますし、授業でインプットしたことを、声に出してアウトプットすることで内容が頭に定着します。説明が曖昧な部分は、親子で解説を見て確認し、それでもわからなければ先生に確認しましょう。

とはいえ、いつもそこまで復習の時間がとれないことがあるかもしれません。その場合は、塾の帰り道や自宅で、「今日はどういう文章を読んだの?」「何が難しかった?」と子どもに問いかけて話をするだけでも、授業の振り返りになります。

学年によって復習のポイントが違うことを認識する

ここからは、各学年でどんなことに気をつけて復習すればよいか、ポイントを紹介します。

4年生の文章読解の授業で取り上げる素材文は、テーマや内容が子どもに身近なものを扱います。比較的わかりやすいものが多く、問題もそれほど難しくない傾向です。したがって、文章を精読しなくても、勘で答えて正解できることも少なくありません。間違いが少ないと、「うちの子は国語ができる」と安心してしまい、ほとんど復習しないことがあります。

しかし5年生では、素材文のテーマや内容はぐっと難しくなり、文章量も増えます。そうすると、国語が苦手になってしまうケースが少なくありません。4年生は、「できるからといって安心しない」ことを心に留め、授業で正解できた問題であっても、素材文の内容を確認したり、どのように解いたのかを子どもに説明させたりすることが大事です。

5年生になると語句の知識を増やしつつ、文法や短歌・俳句などの学習も加わるため、覚えることが一気に増えますし、他教科も学習する項目がぐっと多くなります。文章読解の復習にかけられる時間は、4年生の時よりも限られてきます。そのなかで、最も重要視するべきは、文章量が増えて内容も難しくなる素材文の理解です。素材文の内容がつかめていないと問題は解けません。まずは文章を読み切る力をつけて、本文の内容をきちんと理解できるようになること。そのためには、子どもと一緒に素材文を読んで、どんなことが書かれているか、一文ずつていねいに確認することに重点をおきたいところです。

6年生の復習では「取捨選択」が大事です。塾の授業数が増えて、教材のボリュームも増え、過去問演習も始まります。学校のクラブや行事などでは、最高学年として活動の中心になる子も多いでしょう。忙しくなりますから、「何を優先的に復習すべきか」をよく考えたいところです。特に2学期以降は、志望校の問題傾向に目を向けて、記述が多いなら記述問題を重点的に、そうでないなら他の弱点克服に時間を当てます。受験生によって優先すべきことは違いますから、塾の先生のアドバイスももらいながら考えます。

最後に、模擬試験の復習をする場合は、正答率に注目してください。模擬試験の成績資料には、各問題の正答率が書かれています。正答率が20%程度の問題は、子どもの答えが間違っていても、解説を一通り読む程度で構いません。しかし、正答率が高いもの、特に50%以上の問題が不正解という場合は、多くの受験生が正解している問題ができていないということですから、なぜ間違えたのか、どこを見落としたのかをきちんと確認する必要があります。


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※記事の内容は執筆時点のものです

南雲ゆりか
南雲ゆりか 専門家・プロ

南雲国語教室(東京都文京区)主宰。「正確に読む力、伝える表現力」の育成をモットーに小学生の指導にあたっている。東京都生まれ。横浜市の小学校教諭を経て、大手中学受験塾の国語科専任教師に。10年間、最難関コースの指導を担当するとともに、模試や教材の作成にも携わった。主な著書に、『笑って合格する!「中学受験」必勝法』『中学受験の合否を決める! 考える力がつく「国語」勉強法』(いずれもダイヤモンド社)『名探偵コナンの12才までに身につけたい本物の漢字力 1026字』(小学館)がある。現在、朝日小学生新聞で「楽読み楽解き国語の時間」、朝日新聞EduAで「国語のチカラ~読解力アップの教科書~」を連載中。

この記事の著者

雑誌・新聞の編集・ライターを経て、現在は、通信教育企業のキュレーションサイトや大学案内のライティングなどを担当。