うちの子甘えてるんじゃないかしら……。と思ったら ―― 中学受験との向き合い方
中学受験は小学生がチャレンジする受験ですから、少なからず親のサポートが必要です。一方で、自主的に勉強を進めるなど、子供に自分事として勉強に臨んでもらう必要もあります。そういった主体的に物事に取り組む姿勢を子供が身につけることは、中学受験のプロセスで得られる宝物です。
とはいえ相手は子供ですから、親の手助けがないと行動できない状況が続くこともあります。「うちの子、甘えてるんじゃないかしら……」「考えが甘いのよね……」などといった感情に苛まれることもあるかもしれません。今回はこの「甘え」について、考えてみたいと思います。
甘えすぎってどういうこと?
平安時代の書物では「甘い」は母乳の味だそうです。そして母乳を貪る乳児が発する「アマ、アマ」という発語が「甘」として成立したのでしょう。すると連想は「アマ、アマ」から「ウマ、ウマ」に飛びます。口唇の緊張を考慮すると発音記号の /ə/ がいちばん緊張を伴わない母音ですから、 /əmə/ が人生初期から発声しやすい音だろうと推察できます。つまり、私は「甘い」と「旨い」を強引に結びつけようとしているのです。「甘えてんじゃないの? そんな旨い話はないよ」
甘えすぎの定義について考えてみましょう。甘えが過ぎた状態のことを、「甘ったれ」と言いますよね。自分が欲しいと言わずとも、周りに察してもらって旨いことやってもらう状態、そしてそれが当たり前だという態度を指します。赤ちゃんは自分が欲しいと言わなくても、お母さんが察して母乳を提供してくれますが、「甘ったれ」というのは、こうしたシチュエーションに近いものがあるのかもしれません。そのまま他者との関係性が発達しないと、「私が欲しいと言わなくても、ちゃんとわかってよ!」だったり、あるいは「欲しがれば、もらえるのが当然」というように、周囲に理解や忖度を強要するようになってしまうことだってあります。
甘えすぎの状態から成長していくために大事なのは、
とじる
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