子供の成長を促す指示・命令をするためには ―― 中学受験との向き合い方
わが子がなかなか勉強をしない姿を見ると、親としては心配になりますよね。心配が積もりに積もれば、「勉強しなさい」と命令口調で子供と接してしまうことも多いでしょう。ただ、親御さんも子供だった頃に自分の親に「○○しなさい!」と言われて、「うっせえな……」と思ったことがあるのではないでしょうか。今回は命令によって感じるストレスと、効果的な命令・指示の与え方について解説していきます。
Contents
命令によって生じる「善玉ストレス」と「悪玉ストレス」
ストレスと聞くと、「イライラ」や「不安」というネガティブなイメージを持つ人が多いかもしれません。もちろん、これもストレス反応のひとつです。もともとストレス反応は脅威から身を守る仕組みですから、根っからの悪者ではありません。しかし、ストレスは溜まったり、抉(こじ)れたりして心身にダメージを及ぼすので、私たちはストレスを厄介者扱いしがちです。またストレス反応にはネガティブなものだけでなく、ポジティブなものもあります。このポジティブ・ネガティブなストレスを、私はそれぞれ「善玉ストレス」「悪玉ストレス」と呼んでいます。そして命令の受け手側は、この2種類のストレスのどちらかを感じることになります。
改善のしようがない指示・命令が招く「悪玉ストレス」
まずは「悪玉ストレス」についてお伝えします。悪玉ストレスになりうるのは、改善のしようのない、改めようのない指示・命令を受けたときです。「うちから出ていけ」「ふざけるな」など、感情的な物言いの指示・命令はとても抽象的な内容のため、受け手はただいたずらに悪いストレスを感じるだけになってしまいます。
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