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「勉強しなさい」といくら言っても聞かない息子。親子関係がどんどん悪化しています……|下剋上受験 桜井信一の中学受験相談室

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2022年5月21日 桜井信一

『下剋上受験』でおなじみ、桜井信一さんが中学受験を考える親御さんのさまざまな悩みに答えます。今回は小6のお子さまをもつ親御さんからの相談です。

今回の相談

小6の息子は、某大手塾に通っています。塾の成績が下がり気味なのに焦った様子もなく「勉強しなさい」といくら言ってもやる気を出そうとせず、親子関係がどんどん悪化しています。

ほったらかしの塾の課題や、復習していないテキストを見つけては小言を言うのですが、あれこれ言い訳した挙句に「うるさいな」と逆ギレし、部屋に閉じこもってしまいます。

主人は「もう放っておけ」と言うのですが、放っておいたら、本当に何もやらないので困りはてています。どうしたら自分から勉強するようになるでしょうか。

相談者:ヨル
お子さまの学年:小6


桜井さんの回答

ヨルさま、こんにちは。

「どうしたら勉強するようになるか?」という質問に「こうしたらいい」という回答は、残念ながらないのです。もしあればみんな同じことをしますよね。

もう、こうなったら親も一緒になってやろう!と言いたいところですが、それも続かないでしょう。とても根気のいることですから。――そう、そこなんですね。勉強はとても根気のいることなんです。

ゲーム感覚で成績が伸びる優秀な子もいますが、そんなのごく一部です。ほとんどのケースは伸びるのに根気が必要で、たどり着くまでに根負けしてしまうのです。そうなると、もう中途半端にやるよりは投げ出す方がいいと考える大胆な子もいれば、投げ出す勇気はなくてダラダラと少しだけやる子もいます。お子さんは前者なのかもしれませんね。

さて、お母様の役目は何でしょうか。塾の月謝を払うことでしょうか。根気よく小言を言うことでしょうか。そうじゃないですよね。勉強する気にさせることですよね。今までに何か試されたでしょうか。

例えば、復習しなければいけないページに付箋をつけて問題に〇印をつける。毎週何曜日に復習をするとして、1日何問できるから月に何問できることになる……。その計画表を作って壁に貼る。「さあ、お母さんも今日から毎日チェックするわよ。この太い線は何かわかる?5つこなすたびにサーティワンアイスクリームにいこうね」

どんなお母様でどんなキャラのお子さんかわからないのでこれは「例えば」の話ですが、要するに「お母さん、具体的に動きましたか?そしてそれは継続できましたか?」とお聞きしているのです。

できていれば、もう一工夫必要ということ。できていなければ、お子さんと一緒ですよね。やらなかったのは子どもだけではなく、親も同じだったということです。中学受験は、放置して勉強してくれるなんて考えてはいけません。子どもと同じ根気を親がやりとげることができなければ、伸びずに終わるのです。

考えてみてください。もうすでに逆ギレが始まっているのですよね。そうなると、中学の定期テストや高校受験は親子で里程標を作るなんてことは難しそうですよね。すると今回が最後のチャンスなんです。親子で机に向かう最後の機会です。

子育てのとても貴重な機会を逃してはいけません。いろいろお忙しいとは思いますが、一緒にやってあげてくれませんか。そうして一緒に勉強したお母さん、私はたくさん知っています。新しい発見があると思いますよ。そして、子どもの横顔に感動すると思います。「なかなかやるじゃん」と思うとき、気づかなかった子どもの長所が見えてくると思います。


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※記事の内容は執筆時点のものです

桜井信一
この記事の著者
桜井信一 専門家・プロ

オンライン塾「下剋上受験塾」主宰。中卒の両親のもとで育ち、自らも中卒になる。 娘の下剋上のために一念発起して小5の勉強からやり直す。塾には行かず、父娘の二人三脚で偏差値を41から70に上げ、100%不可能とされた最難関中学「桜蔭学園」を目指した。その壮絶な受験記録を綴った『下剋上受験』はベストセラーに。 2017年1月には待望のドラマ化。学習講座「桜井算数教室」「国語読解記述講座」にはのべ2000人の親子が参加し人気を博した。2020年、オンラインの「下剋上受験塾」を立ち上げた。

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