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中学受験するなら、子ども部屋・学習机はやっぱり必要?|低学年のための中学受験レッスン

専門家・プロ
2022年11月21日 宮本毅

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子どもの学習環境のことを考えると、将来的には私立中学に通わせて中高一貫教育を受けさせたい。

でも中学受験ってなんだか敷居が高そうだし、やっぱり子ども部屋なんかも用意しないといけないから、広くて部屋数の多いおうちに引っ越したりしないといけないの?

計画的に貯金していかなきゃ……なんて、初めて中学受験を考えるにあたって、悩みは尽きないものですよね。

今回は、中学受験するなら子ども部屋や立派な学習机は必要なのかについて、お話していきたいと思います。

子どもが集中してお勉強するために子ども部屋は必要ない

「中学受験に専用の学習部屋は必要ない」なんていささか暴論に聞こえるかもしれませんが、私は小学生に専用の部屋や机は必要ないと考えています。

理由は以下の3点です。

子ども部屋を作るとかえって勉強しなくなる!?

まず第一に、子どもの専用部屋を作ると、かえって勉強しなくなる危険があるということです。

子どもというものは様々な誘惑に負けがちです。

自分専用の部屋ということはそこにはおもちゃもあれば(持っていれば)スマホもあります。それが視界に入るところに置いてあれば子どもは、気になって、勉強どころではなくなってしまいます。

子どもの学習状況を把握しづらくなる

第二に、子どもの学習状況を親が把握しにくくなるということです。

だいたい小学生校低学年の子は宿題の丸付けをきちんとできませんし、間違えた問題を解き直すということもしません。

そのため親がある程度学習管理をする必要があるのですが、そのためにも「子どもが自分の部屋に籠る」という状況を極力つくらない方が無難なのです。

親の「見守る目」の存在が子どものチャレンジを可能にする

第三に、「セキュアベース」という考え方です。

セキュアベースとは「人は安全地帯があることによって、不確定要素の強い不安な未来にもチャレンジできる」というものです。

セキュアベースを作る第一要件として「見守る目」があります。

あなたが頑張っていることはお母さん(お父さん)ちゃんと見ているよ、というメッセージを子に伝えることで、子は困難な目標に向かって高いモチベーションを維持でき、壁にぶつかっても立ち向かっていけるわけです。

以上の理由から、子ども専用の部屋は用意せずに、リビングなどで自然に学習できる環境を整えてあげるのが一番良いと言えます。

そうした環境に小さいころから慣らしておき、それが当たり前のように育てていけば、自分の部屋がなくとも何の問題もありません。

子ども部屋が必要なくても家族の協力は絶対に必要!

子どもには子ども部屋を準備しなくてもいいということはわかりました。

しかし子どもがリビングで勉強している時に、パパがソファーに座ってテレビを観ていたら子どもは勉強に集中できないですよね。

ですから、家庭内でルールを設ける必要がどうしても出てきます。

しかしそれはそんなに大変なことではありません。

勉強してる子どもの横で動画鑑賞はNGに

大前提のルールとしては、子どもが家で勉強している時間は、家族は娯楽のためのYouTube動画やテレビを観ない、というルールです。

ドラマなどは録画しておいて、子どもが学校に行っている間や寝た後にまとめて観るというのも手です。

今は昔と違ってスマホでテレビが観られる時代ですから、通勤時間帯にテレビを観るというのもアリでしょう。

テレビなしの生活を選ぶという手も

いっそテレビ自体を売ってしまい、テレビなしの生活にするというのも、極論ですが慣れてしまえば充分可能かと思います。

私の3年ほど前の教え子で、ご家庭の方針で家にテレビがないおうちがありました。

その生徒は学校で流行っているテレビ番組の話題についていけないという多少の不便さは感じていたようですが、読書好きだったこともあり友人との話題にはあまり困らなかったようです。

最終的に吉祥女子中学という優秀な私立中に進学しましたので、「テレビを家から排除する」というのも一つの考え方かなとは思います。

観たい番組があるならスケジュールに組み込んで

子どもがどうしても「観たい」というのであれば、あえてその「観たい」番組の時間に夕食を合わせるというのもひとつの手ですね。

食事の時間と息抜きタイムが一緒にできれば時間をより有効に使えますし、食事タイム(観たいテレビタイム)に合わせて宿題なども集中してやらせることもできるでしょう。

まさに一石二鳥です。

 まとめ

小学生の間はむしろ親の目が行き届いた方が、中学受験を志すうえでは、メリットが多くあります。

テレビの視聴などについてご家族にご協力いただかねばならないことも確かにありますが、「ない」状態で慣れてしまえば実はそんなに生活に困ることはないものです。

むしろ家族の絆が高まり、受験にも好影響を及ぼすことでしょう。

※記事の内容は執筆時点のものです

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宮本毅
この記事の著者
宮本毅 専門家・プロ

1969年東京生まれ。武蔵中学・高等学校、一橋大学社会学部社会問題政策過程卒業。大学卒業後、テレビ番組制作会社を経て、首都圏の大手進学塾に転職。小学部および中学部で最上位クラスを担当し、多数のトップ中学・高校に卒業生を送り込む。2006年に独立し、東京・吉祥寺に中学受験専門の「アテナ進学ゼミ」を設立。科目間にある垣根は取り払うべきという信念のもと、たった一人で算数・国語・理科・社会の全科目を指導している。また「すべての子どもたちに自発学習を!」をテーマに、月一回の公開講座を開催し、過去3年間でのべ2000名近くを動員する。若い頃からの変わらぬ熱血指導で、生徒たちの「知的好奇心」を引き出す授業が持ち味。YouTubeチャンネル「アテナチャンネル」を運営。

■著書

『はじめての中学受験 これだけは知っておきたい12の常識』(ディスカヴァー・トゥエンティーワン)『中学受験 同音異義語・対義語・類義語300』(中経出版)『文章題最強解法メソッド まるいち算』(ディスカヴァー・トゥエンティーワン)『中学受験 ゴロ合わせで覚える理科85』(KADOKAWA出版)『中学受験 ゴロ合わせで覚える社会140』(KADOKAWA出版)『ケアレスミスをなくせば中学受験の9割は成功する』(KADOKAWA出版)『合格する子がやっている 忘れない暗記術』(かんき出版)