中学受験ノウハウ 連載 塾のトリセツ

[読者質問に回答]塾の先生に質問するのをためらってしまいます│ 中学受験塾のトリセツ

2023年2月07日 天海ハルカ

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「こんな些細なことを聞いたら迷惑かな」

「いつ質問すれば対応してくれるのかな」

志望校や成績の話だけでなく、家庭学習の進め方・子どもの様子など、塾の先生に相談したいことってたくさんありますよね。

でも、授業の合間に見かける先生はいつも忙しそうで、話かけるのに気後れしてしまう……。

そんな風に感じる保護者さんは大勢いらっしゃるのではないでしょうか?

今回は、「中学受験塾のトリセツ」へ届いた塾への質問の頻度や方法についてのご相談に、塾講師の立場からお答えします!

塾にはどれくらい質問していいの? 国語の勉強法は?

■ニックネーム

ともまま

■お子さまの学年

新小6

■質問内容

塾の先生へ質問することについて悩んでいます。

入塾当初は「なんでも聞いてくださいね!」なんて先生は言いますが、実際はどれくらいの頻度で質問して良いものでしょうか?

保護者会は質問の大行列で大変そうだし、以前、質問に伺った際に嫌な顔をされたこともあって、ますます聞きづらくなる一方です。

何か気になることがあれば、電話が当たり前ですか?

塾長が社会を教えてくれていますが、何かを聞いたら社会のことしか教えてくれません。

各教科ごとの宿題ノートが、教科担当の先生との交換日記状態になっています。

我が家は5年秋からの途中入塾のため、まわりはどうなのかなと思っております。

 

子ども本人は、もがきながら、歴史だけは大好きになりました。

算数もがんばっていて、好きな単元を「相似」「消去算」「時計算」とだんだん増やしていっています。

ただ、国語はどう勉強していいのか……? 物語文と漢字ことわざ以外苦手です。

ぜひ天海さんのアドバイスをお願いします。

はじめまして、ともままさん。

5年生秋から入塾とのこと、やっと塾に慣れてきたころでしょうか。

受験までの期間を考えると、困りごとは早めに解決したいですよね。

さて、塾への質問がしづらくて、お困りなのですね。

質問したいけど、うっとおしがられるかなと迷う気持ち、よくわかります。

私も保護者の立場になって、電話のしづらさを痛感しました。

子どものためにも塾とは良好な関係を築きたい。でも、わからないこと不安なことを抱えたまま通わせることもできない……

そのジレンマは苦しいですよね。

実際、塾も講師もいろいろなので、本来すべき質問をしていても、快く対応してもらえないというケースもないとは言い切れません。

生徒数に対して講師の数は圧倒的に少ないため、長い時間待たされたのに話せた内容はほんの少し……ということもあったのではないでしょうか。

志望校合格へ向けて導くのが塾と講師の役目

それでも保護者や生徒の不安を取り除き、志望校合格へ向けて導くのが塾と講師の役目です。

生徒の悩みや親御さんの不安など、塾が把握しきれない部分はどうしても生じます。

親御さんの話を聞いて初めて気づくこともあるので、講師の立場からしても、困りごとは伝えていただいたほうがありがたいです。

不安を抱えたままでは勉強もうまく進められません。

それはお子さんにとっても親御さんにとっても、もちろん塾にとっても悲しいことです。

塾に聞くことで不安が和らぎ、困りごとが解決するのであれば、回数や頻度はひとまず置いておき、質問されたほうがいいと私は思います。

そのうえで、もし可能であれば、これくらいの頻度で質問をしてもいいのか、質問頻度を減らすためにできることはないのかも、あわせて質問してみるのはいかがでしょう?

新小6、国語は説明的文章の苦手を克服しよう!

また、国語については「物語文と漢字ことわざ以外苦手」とのこと。

とすると、苦手とされているのは、説明的文章・文法・四字熟語などの知識問題あたりでしょうか。

このなかで、今から一番力を入れたいのは説明的文章です。

まずは問題を解いた後に解説をじっくり読み込み、納得いくまで本文と照らし合わせていくと、理解が進むと思います。

コツを掴めばある程度までは一気に点数が上がりやすい分野なので、ぜひ試してみてください。

受験まで残り1年。

現状の不安を拭って、邁進できるようになることを祈っています!

この連載では匿名での質問を受け付けています。ぜひ、塾について、中学受験についての質問などを、こちらの質問受付フォームからお寄せください。

※記事の内容は執筆時点のものです

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