
家庭教師が見つかった!スムーズな学習環境への移行のためにできること| 我が子にぴったりの家庭教師の見つけ方・使い方 #6
連載「我が子にぴったりの家庭教師の見つけ方・使い方」では、プロ家庭教師として活躍されている杉本啓太先生に、いい家庭教師を見つけるポイントは何かといった基本の考え方から、実際に家庭教師を探すにあたってどんなツールをどう使うのがおすすめかといった具体的な内容まで、くわしく解説いただきます! 水・土の週2公開で、全6回の短期集中連載、いよいよ最終回です!
プロ家庭教師・杉本啓太による「家庭教師の見つけ方・使い方」、とうとう最終回となりました。
「この人にお願いしたい」と思える家庭教師が見つかったら、お子さんの学習環境を早く軌道にのせたいですよね。
そこで今回は、家庭教師との契約前に確認したいこと、実際に指導がスタートした後に意識したいことについてお伝えします。
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家庭教師の決め方
「これだ!」という家庭教師が見つかれば、体験・面談などを行いながら具体的に話を進めていくことになります。そのときに気をつけてほしいポイントが3点あります。
①家庭教師個人を見て判断する
家庭教師は、指導力や性格など個人の能力に左右されるサービスです。センター・塾から紹介された講師であれば、派遣元からのフォローアップもあるかもしれませんが、やはり家庭教師個人の能力が満足度の大きなウエイトを占めます。
そのため、直接会った後は「どこ経由の紹介か」などはなるべく意識せず、「目の前の家庭教師がしっかり要望を満たせるか、子どもに良い影響を与えてくれるか」という点に集中して判断されるのがよいでしょう。
②面談時、事前に考えた「依頼したい内容」を満たせるかを確認する
面談時に必ず確認してほしいのは、事前に考えた「依頼したい内容を満たせるか」です。
例えば、週の学習スケジュールの作成や課題の優先順位付けを依頼したいのであれば、実際にその旨を指導者に伝えましょう。講師によって、スケジュール作成の進め方や優先順位についての考え方は異なりますから、契約を決める前にそれらを確認することが重要です。可能であれば、試しに学習計画を立ててもらうのも良いと思います。
また、「算数の難問の解説をお願いしたい」といった学習面での要望がメインなら、体験指導のときに質問したいレベルの問題を用意し、指導の様子を確認されるのがおすすめです。
どのようなケースでも、親御さんとお子さん自身が「この先生であれば解決できる(解決に向けて進んでいける)」と判断できるか、がポイントです。その判断のためにも、「依頼したい内容」を明確にしておくことが重要だということですね。
③学習の全体イメージを作り上げておく
実際に指導が始まる前に、できれば指導開始後の学習スケジュールのイメージを固めておきましょう。
「家庭教師と何をするか」だけでなく、「家庭学習」「塾での学習」「家庭教師との学習」、それぞれの場面ごとに進めたい勉強内容をイメージし、抜け漏れがないか確認できれば良いですね。
もちろん、スケジュールの作成自体を家庭教師に依頼するのはよくあるケースですが、塾以外の習い事や学校行事などご家庭しかわからない予定もありますので、情報を共有しながら一緒に作るのが良いでしょう。そして、最終的に親御さんが「これでとりあえず回せるかな」というイメージを持てることが大切だと考えます。
家庭教師を決めた後は?
最後に、指導が始まった後に気を付けてほしいポイントです。それは「定期的に指導状況のチェック、家庭教師との情報共有を行う」ということです。
家庭教師が「指導を依頼した理由」に応える指導をしてくれているか、確認しながら進めましょう。「指導を依頼する理由」が当初考えたものから変わってしまうこと自体は問題ありません。「依頼した指導者によって、当初想定していなかった良い影響が出ている」といったこともあるでしょう。「この家庭教師にお願いし続けるかどうか」は定期的に確認する、ということですね。
また、ご家庭で気づいた点や相談したい点があれば、しっかりと家庭教師と連携を取りましょう。
家庭教師には家庭教師しかできないことがあるのと同じように、ご家庭にもご家庭にしかできないこと・知り得ないことがあります。ご家庭からの指摘や相談によって、家庭教師が何かに気づいたり、学習プランを修正したりすることは決して珍しいことではありません。密にコミュニケーションを取りながらそれぞれの情報・知見を共有し、相談しながら進めていくことが重要です。
ちなみに、もし家庭教師とのコミュニケーションの中で違和感があれば、他の家庭教師にセカンドオピニオンとして意見を聞いてみるのも良いですね。この場合、あくまで中立の立場で意見がいえる家庭教師に依頼するのがおすすめです。
まとめ
家庭教師探しのタイミングごとの注意点まとめは以下のとおりです。
家庭教師は当然ながら「生徒の目標達成のために、自分が何とかしよう」と強い意志を持って指導に当たるでしょう。ただそれだけでなく、保護者自身が「あくまで依頼人と管理者は自分たちである」という意識をもちながら進めることが大切です。
ご家庭と家庭教師の双方が当事者意識を強く持ちながら、しっかりと連携して学習サポートを行えれば、お子さんの学習環境もより良いものになるでしょう。
皆さんがご家庭にぴったりの家庭教師と出会い、協力しながら、納得のいく形で受験に向かっていけることを祈っています。
※記事の内容は執筆時点のものです
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