
初見や難しい問題を飛ばす反抗期の小5息子への声掛けは?|下剋上受験 桜井信一の中学受験相談室
今回の相談
小5息子について相談です。
初見の問題や難しいと感じた問題に取り組みたがりません。
難しいと思った瞬間に思考が止まってしまうのか、ろくに考えないで飛ばしてしまいます。
これからさらに学習内容が難しくなってくるのに、このままの姿勢だとどんどん成績が下がり続けるのではないかと心配です。
けれど反抗期に入ってきたのか、具体的に解法を教えようとするとイヤそうな顔をするし、ちゃんと聞いているようにも思えず……
ただ、本人は中学受験をやめたいとは考えていないようです。
親としてどのような声かけが良いか、塾の先生に何をお願いすれば良いか、ご助言いただけますと幸いです。
相談者:伴走若葉マーク
お子さまの学年:小5
桜井さんの回答

伴走若葉マークさま、こんにちは。
反抗期は皆が通る道。健全に育っている証拠です。そんなご意見がありますが、私は少し違う考えを持っています。我が家は反抗期を経験していません。同年代のお子さんがいる親しい方がいますが、そちらも反抗期がなく成人しました。誤解があってはいけませんが、反抗できないほどの恐怖を与えて抑えつけているわけではありません。中高のときに言ってたのを思い出します。「わたし、反抗期ないんだよね、大丈夫かなぁ」そんな不安もあったようです。
私からすると、ここまで全力で育てて反抗されてどーするの!と思っています。小学校の3年生か4年生のとき、傘を持たずに学校に行ったのです。たまたま私が平日の休みの日だったので傘を届けにいきました。すると先生は言うのです。こういうことをすると自分で天気予報を確認する習慣がつきません、控えてくださいと。いやいやいや、濡れるでしょ。習慣つくまえに風邪ひくでしょ、そう思ったほど私は過保護です。
前日の寝る前になって文房具を準備していないことに気付いた夜、結構距離があるドン・キホーテまで買いに行きました。そんな私が中学受験に伴走するとなったとき、娘は私がどの程度関わってくれるのか想像できたと思います。親が勉強を教えるにあたり、反抗させずに前向きに向き合ってもらうには、この方法か、若しくは親がよほど子どもから尊敬されているかのどちらかだと思っています。私は尊敬から程遠いので、子どもに対してできる限りのことをしてあげるのではなく、できないことも何とかしてあげると決めています。これが揺らいだことはありません。
さて、お母様が、料理をしておられるとしましょう。そこにときどき口を出してくるご主人様がいたらどうでしょうか。反抗する子どもと同じ気持ちになりませんか。モチベーションが下がりますよね。そういうものなんです。お母様がお仕事をされているとしましょう。その話にご主人様が口を出してきた。まあ簡単にいうとよく知りもしないのにアドバイスしてきたとしましょう。やめてほしいですよね。子どもからするとそういう状態なんです。塾でどう勉強しているか、先生からどんな指示がでているかも知らないくせに口を出してくるわけです。反抗しますよ、普通は。 さて、どうしたら聞いてくれるか。一緒に勉強する時間を増やすことが一番だと思います。子どもに残っているだろう甘え心を引き出しにかかるのです。私は男ですからなんとなくわかりますが、小5ならまだまだ甘え心は残っていますよ。母親には隠しているだけです。
そして、難しい問題になると思考が止まる。これは、解法を暗記している場合に起きることだと思います。思い出そうとしても出てこない場合、もうどうすることもできないのでしょう。
例えば、5年生のテキストのある問題が解けなかった。殆どの子がそれを解き直します。1週間後また解いてみる真面目な子がいたとして、できなかったらどうします? またやりますよね。これ、まるで意味がありません。応用が効かないからです。初見の問題を解く力にも役立ちません。その問題が解けなかったのは、その単元の考え方を習ったときのことがよくわかっていないから。つまり、戻ってそこを学習しなければいけないのです。
どうでしょう、ヒントになったでしょうか。
※記事の内容は執筆時点のものです
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