[読者相質問に回答]「伴走やりすぎ親」になってしまいそう……サポートする上で気を付けるべきことは?|親子でとりくむ学力アップのための基本LESSON#7
難関中への高い合格実績を誇る進学塾・SAPIX(サピックス)小学部。
このSAPIXが提案する「自ら学ぶ子ども」を育てるためのヒントをご紹介してきた本連載も今回が最終回!
最後に皆さんへお送りするのは、中学受験を検討中の低学年保護者から届いたこちらのご相談について!
親が伴走に一生懸命になりすぎてしまいそうだと危惧する小2のママからの、子どもの受験サポートをする上で注意すべき点は何かというご質問です。
これまで数多くの中学受験家庭を導いてきたSAPIX小学部の皆さんにそのままぶつけてみたところ、子どもを見守る親に必要なマインドについて話していただきましたよ。
Contents
[読者質問]伴走しすぎは禁物?親がやるべき・我慢すべきサポートの違いって?
■ニックネーム
ひつじ
■お子さまの学年
小2
■質問内容
SAPIXは親がいろいろしてあげなきゃいけない塾だと思っていたので、『頭のいい子が使っているSAPIX式手帳』のことを知り、意外な気がしました。
子どもの自主性が思ったよりずっと大事なんですね。
とはいえ、中学受験をするならある程度は親の伴走は不可欠なのかなと今のところ考えています。
私はどっちかというと口うるさく、燃えちゃうタイプの母親なので、伴走やりすぎにならないようにしなくちゃいけないんだろうなあと思います。
まだ通塾も初めていないのですが。(この冬から行かせたいと思っています!)
そこで、中学受験にこれから入っていく私たち家族に向けて、このあたりは親がやってあげてほしい、このあたりはやりたくなってもぐっと我慢してほしい、というところがあれば、教えてもらえないでしょうか?
まだ実際には何も取り組んでいない状態なので、ふわっとした質問にはなりますが、よろしくお願いします。
[SAPIX小学部の回答]子どもの「やりたい気持ち」を育むサポートが大切
中学受験は「課金ゲーム」のような表現がネット上には多数上がっているのをご覧になったことはあるでしょうか。
ほかにも、「中学受験は親の受験」などと、中学受験の結果は親の頑張り次第であるかのように、もっともらしく言われることがあります。
しかし、実際の入試の場面では、当然ですが、初見の問題をお子様が自分の力で解かないといけません。
もちろん様々な知識や解法を知っていることは大事なことですが、それよりも自分の頭で考える習慣が非常に大事です。
6年生の前期までは知識や解法をたくさん知っているお子様が強いですが、後期になり入試レベルの初見の問題を解く段階になると、そのようなお子様よりも頑張って先生方の話を聞いて、それを復習、定着し、人に頼らず自分で問題を解くことができる子が強くなります。
また中学入学後も自学自習、自分で勉強できる子でないと上位をキープできません。
ですから、親の伴走において大切なのは「待つこと」だと思います。
例えば英語学習ですが、お子様が英語に興味を抱き、楽しいと思える段階で、楽しいと本人が感じるようなレッスンであれば非常に伸びます。
ただし、そうでないときにチャレンジするとかえって英語嫌いになります。通塾も同じで、本人がやりたいと思ったときに本人が楽しいと思える塾に通うと勉強好きになります。
さまざまな機会にいろいろなことを挑戦させ、お子様が正直に本音で語れる親子関係を築いた上で「やりたい」というのを待つのが大事で、押し付けるのはよくないと思っています。
■編集部より
子ども自身が「勉強は楽しい」と感じるのを待つ。
難関校受験に向け速いスピードでカリキュラムが進んでいくSAPIX。
子どもが置いて行かれないようにと親は焦りますが、SAPIX側では、「親は待ってあげてほしい」と考えているという点は、覚えていたいですね。
実際に中学受験が迫ると、待つことはどんどん難しくなるからこそ、まだこれから中学受験に挑む質問者さんには、今のうちに確認しておいていただきたいポイントです。
「中学受験のサポートってどんなことをすればいいの?」とお悩み中の保護者のみなさまにとっても、気づきのひとつになれば幸いです。
「自発的に学ぶ子にどうしたら育ってくれるの?」SAPIXのノウハウがこの一冊に!
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本連載でご紹介した子育てに関するヒントのほかにも、SAPIXが長年の受験サポートの過程で蓄積してきた「自発的に学び続けるメソッド」を詰め込んだ一冊がこちら。
『SAPIX式 頭のいい子が使っている学力アップ手帳』(著:SAPIX小学部、発行:ディスカヴァー・トゥエンティワン )は、手帳形式で子どもの勉強の習慣化を後押ししてくれます。
この手帳についてはこちらの記事でもご紹介していますので、どうぞご覧ください。
※記事の内容は執筆時点のものです
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