中学受験ノウハウ 学習 連載 SAPIXの賢い使い方【国語】

SAPIX国語の自宅学習の進め方【1日目】|SAPIXの賢い使い方【国語】#3


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書籍『中学受験4大塾でがんばるわが子の合格サポート戦略』(実務教育出版)の著者・ユウシン先生から、大手塾の賢い活用法を教えていただく今回の企画。

これまで2回に渡り、SAPIXに通う小学4~5年生を例に挙げ、国語の授業内容や使用教材について詳しく解説してもらいました。

次に取り上げるのは「自宅学習」について。SAPIXは家庭での勉強が大切!と言われますが、具体的にどのように学習を進めればいいのかお悩み中の保護者も多いかと思います。

まずは、塾の授業が終わって帰宅した当日、家庭で何をすべきかを確認してみましょう。

【SAPIXの小4~5国語】 自宅学習の進め方1日目

デイリーチェック

塾から帰ってきたら、まずはその日のデイリーチェックの直しをしましょう。

4・5年生国語のデイリーチェックは、先週のAテキスト「漢字の学習」「知の冒険」、言葉ナビから出題されます。国語で非常に大切な語彙力や知識について確認するテストなので、毎回満点目指したいところです。

デイリーチェックを解く時に特に注意したいのが、漢字についてです。漢字の採点は、かなり厳しくチェックされます。それは、実際の入試の採点で、かなり細かいところまで見られる可能性があるからです。日頃から漢字を丁寧に学習する習慣がないと、テストでも雑に書いてしまい減点される可能性があります。テストでは、できる限り丁寧にトメ・ハネ・ハライを意識してください。

直しの際、間違えた漢字は3回ほど繰り返し練習して、「知の冒険」や言葉ナビで間違えた問題は、テキストに立ち返って正しい答えを探すようにして直しましょう。

Aテスト「知の冒険」

毎週の復習テストであるデイリーチェックでは、「知の冒険」の一部が出題されます。その出題範囲の内容が毎週のAテキストの巻末に掲載されているので、そちらを取り組んでください。わからない問題は、「知の冒険」回のAテキストの説明を読み直しましょう。

「知の冒険」は、国語の基礎知識を学ぶ部分です。「知の冒険」で扱う文法・敬語・俳句などは、入試に出る頻度はそこまで多くないため軽視されがちですが、毎年それらの知識問題を出題する学校もあります。

とはいえ、6年生の直前期になって、そういった学校のためだけに国語の基礎知識を学習する余裕はありません。4・5年生のうちから、「知の冒険」にしっかり取り組み、コツコツと基礎固めをしておきましょう。

Aテキスト「コトノハ」

「コトノハ」は言葉に関する学習のページです。まず文章を音読して問題を解き、丸付け・直しを行います。その際、わからない言葉が出てきたら意味調べを行いましょう。

辞書をただ引くだけでは「ふーん」で終わるので、その言葉をどのように使うのかまでイメージすることが重要です。例えば、「うしろめたい」という熟語の意味調べをすると、辞書には「自分に悪い点があって、気がとがめる。やましい」などとあります。しかし、それを読んでも、なかなか自在に使えるようにはなりません。

そこで一番良いのは、自分で例文を考えてみることです。お子さんが思いつかない場合は、親御さんから例文を出してあげてください。「塾の宿題をやっていないので、うしろめたい。」など、イメージしやすい例文を一緒に考えてあげるといいですね。

Aテキスト「読解演習」

「読解演習」は、短めの文章の読解問題になります。授業で教わったAテキスト「読解メソッド」を思い出しながら、文章の線引きや読解を行いましょう。

国語が苦手な子のほとんどはフィーリングで解いているので、「読解演習」は非常に有効な教材です。まずは文章を音読し、問題を解きましょう。肝心なのは「直し」です。国語が苦手なら、親御さんが一緒に直しに取り組んでください。解説にある論理的な解き方と照らし合わせながら解き直しましょう。

国語が得意な子は、短時間で間違えずに解けるかもしれませんが、意外と論理的に解けていない場合も多いので、解説をしっかり読んで解き方のロジックを学んでください。授業で扱う「読解メソッド」の復習はできる限りするべきですが、その余裕がない場合もあるでしょう。その場合は、「読解メソッド」で学んだポイントを意識しながら、「読解演習」に取り組んでください。

Aテキスト「漢字の学習」  

「漢字の学習」は、新出漢字の紹介・漢字練習ページ(下図右参照)、読み取り・書き取りの問題(下図左参照)という構成になっています。結構分量があるので、1日目には新出漢字の紹介・漢字練習ページを学習してください。

漢字の学習で重要なのは「訓読み」と「用例」です。新出漢字の説明を読み飛ばす生徒が非常に多いのですが、しっかり読んで意味を理解しながら練習しましょう。そうすることで、漢字の推理力も上がり、暗記効率も格段にアップします。

さらに、用例の中で知らない単語があった場合、意味調べも行うと語彙の学習にもなりますよ。漢字の書き取りは、細かい部分に注意を払いながら丁寧に行いましょう。たくさんマスがありますが、覚えられれば全マス埋めなくてもいいと思います。

 

(※この記事の本文は、書籍『中学受験4大塾でがんばるわが子の合格サポート戦略』からの抜粋です次回は、2日目の自宅学習の進め方についてです。

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本連載は、お子さんを合格に導く「上手な塾の使いこなし方」を知りたい中学受験生保護者の皆さんに向けて、書籍『中学受験4大塾でがんばるわが子の合格サポート戦略』(実務教育出版)から一部内容をピックアップし、5回に分けてお送りします。
 

 

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※記事の内容は執筆時点のものです

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