小6息子は反抗期? 無視や口ごたえするわが子への伴走法が分かりません……|下剋上受験 桜井信一の中学受験相談室
今回の相談
ここへきて突然息子がこれまでしなかったような方法で反抗してくるようになりました。もしかして反抗期でしょうか。
問題文を読んで、「考えている」と言っているけれど明らかに気が飛んでいたり、でも本当に悩んでいるのだったらと何か言おうとすると「かえってわかんなくなるからやめて!」と言って聞こうとしません。
塾で言われたことを聞くと、これまでは頼りない記憶の中からなんとか教えてくれていたのですが、ぶすっと黙ってしまったりすることも多いです。無視?
昨夜はあまりに集中していないので言い争いになって、「うるさい!」と途中だった勉強を放り出して寝てしまいました。
「クソババア」が聞ける日も遠くないのでしょうか。受験が終わってからにしてほしかった!
まだ成績が下がってきてはいないけど、これまでかなりベッタリ伴走してきてしまったので、時間の問題だと思います。
塾ではとくにこれまでと変わりなくやっていると先生はおっしゃるのですが疑っています。
正直男子が何を考えているかわかりません。夫は頼りになりません。天王山の夏の計画を立てたいけれど、この状態ではどうか。なにかアドバイスおねがいします。
相談者:Ron
お子さまの学年:小6
桜井さんの回答
Ronさま、こんにちは。
親子関係って高いスキルがいりますよね。つくづくそう思います。頭ごなしに抑えつけるのも、完全に放置するのも、どちらも疑問が残ります。
母と息子、異性というケースですよね。私たちもそうでした。父と娘、異性の並走です。これ、難しい。何を考えているのか読みにくい。やる気があるのかないのかよくわからないのです。
でもはっきりしているのは、この時期はとっても疲れているということ。暑くなりはじめ雨の日もある。湿度が高いとイライラしますし余計に疲れます。
学校に行くというのは結構大変な労力なんです。重いランドセルを背負って学校まで歩き、何時間も授業を受けます。これだけでもう拷問ですよね。給食を食べて昼寝でもしたいところですが、家のようにソファーがあるわけでもない。教室の掃除なんかもあるし、体育もある。下校すると何かいいことでもあるのかというと、なんとまた勉強。逃げ場がないじゃないですか。そりゃもう過酷ですよ。
私はいつも言ってました。「学校って疲れるよなあ、わかるわかる。あれ、いるだけで疲れるんだよなあ。給食のあとにかき氷でも出せって感じだよな」なんて言いながら、お前の気持ちはわかっているからなと伝えるようにしていました。
「おー、今日はなんだかプリントが進まないな。父さんもなあ、仕事に行きたくない日があるよ」そう言うと、「ほんと? 何日に1回くらい?」と言うので、「そりゃ決まってるじゃん。毎日だよ。毎日行きたくないと思ってるよ」そう言うのです。
「でもなあ、この勉強、もう引き返せないだろ。父さんもなあ。ここまできたら合格しないと損だなって思っててな。何とか合格して父さんを入学式に連れて行ってくれよな。ほら、父さん、ああいうの経験ないから」
すると、子どもも頑張ってくれるのです。
「よし! 今夜はあと3問で終わりにするか!」というと、「そうなの? どして?」というので、「いや、この調子でいくと多分ギリギリのギリチョンで受かるぜ」と返すと「ギリは危ないね」と笑っていたことを思い出します。
たくさんの思い出を作った中学受験でしたが、子どもはどんな状況に置かれているのかをつぶさに観察し、理解していることを伝える。この伝え方に高いスキルが必要なんだなと思います。
※記事の内容は執筆時点のものです
とじる
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