【3・4・5年生へ】新学年へ向けた意識のもち方│中学受験塾のトリセツ#51
年が明けると中学入試が始まり、2月から塾は新学年。
冬期講習や年末年始をはさむため、年末から新学年まではとてもはやく感じます。
新学年ではどの学年も、勉強のレベルが上がり量も増えるため、12月からは新学年を意識して勉強をしていきたいものです。
今回は、12月に新学年へ向けて意識すべきことについてお話しします。
【新6年生】志望校や入試の話をする
6年生からは、塾でも志望校を意識したクラスや授業になります。
5年生の終わりからは、塾から志望校を聞かれる機会もあるでしょう。
はっきりと志望校を決めるところまではいかずとも、チャレンジ校や抑え校も含めていくつかピックアップを始めたいですね。
子どもと志望校の話をすると、子どもが今の勉強が入試に繋がるという意識を持てるようになる可能性もあります。
多くの子どもは、受験のシステムをなかなか理解できません。
点数が足りなければ望む学校に入れないことも、入試チャンスは限られていることも、ピンとこないんですよね。
私自身も子どものころ、受験を一度経験してようやくその厳しさの実感がわいたように思うので、子どもがピンとこないというのも仕方ないとは思っています。
おどすわけではありませんが、
- 学校ごとに対策をしていく
- 入試チャンスは無限ではない
- 勉強すれば必ず合格できるとは限らない
- 勉強して合格の可能性を上げる
といった受験の基本を、折に触れて話していくことは重要です。
あわせて、説明会や見学会の日程を見ておくのも良いでしょう。
まだ今年度のものしかないと思いますが、説明会などが開かれる時期は毎年そう大きく変わりません。
春夏から始まるなら新学年からホームページをチェックしたいですし、秋以降に始まるならまずは塾と勉強に集中すれば良いですね。
5年生まではぼんやりだった志望校や入試というものを、新6年生を迎えるまでに少しずつ自分事にしていきましょう。
【新5年生】苦手な単元の復習をする
5年生は各科目で、重要な単元を習います。
算数でいえば比や割合などですね。
国語ではあまり単元で考えることはありませんが、読解文章の難度はぐっと上がるように思います。
授業で学ぶ新しい内容で手いっぱいになることが予想されるので、今わかっている苦手な単元は復習してつぶしておくと良いでしょう。
算数なら同じ単元を何度も繰り返して勉強します。
そのためにはテキストに書き込みをせずノートに解いていくか、そのページをコピーして使うと便利ですよ。
苦手な単元は基礎がわかればOKで、応用や発展までは勉強しなくて構いません。
社会の地名など暗記するものは、再度しっかり暗記をします。
また時間が経てば忘れてしまうものですが、覚えて忘れてを繰り返していくうちに、少しずつ記憶が定着していくんですよね。
とにかく何度でも暗記を試みて、少しでも頭に入れていくのが大切です。
苦手な単元がわからない、もしくは科目ごと苦手だと思うときは、一通り復習をして、つまずいたところを重点的に学び直しましょう。
苦手を克服すると自信になります。
たとえば漢字ひとつや地名ひとつでも、できなかったことができるようになれば、新学年へのはずみにもなりますよ。
【新4年生】勉強量を増やす
4年生からの授業は、本格的に入試を意識した内容になります。
多くの塾が3年生までは算数と国語の2科目の授業で、4年生からは4科目になり、通塾日も予習復習も増えます。
今までとは通塾生活がだいぶ変わるんですよね。
新4年生の生活に慣れるため、まずは家での勉強量を増やしてみましょう。
勉強する科目は、算数と国語だけで構いません。
塾の教材をすみずみまで使い、足りなければ国語の漢字や語彙(ことわざや四字熟語など)を先取りするのも良いですね。
また、家での勉強を増やしたいと塾に相談してみるのも有効です。
塾が勧める副教材があれば、それを使うことで4年生の授業を受けやすくなるかもしれません。
とにかく基本の勉強量を増やし、新4年生の予習復習をこなすための土台を作っておくことが重要です。
【全学年】ルーティン勉強を増やす
どの学年も共通で、新学年の勉強に対応するため毎日のルーティン勉強をひとつ増やすことは効果的です。
ルーティン勉強とは、毎日の生活に組み込み習慣化する勉強のことで、単純作業により基礎を固めます。
苦手科目の克服や応用問題への対策といったものは、別に時間をとって取り組むのが良いと思います。
単純作業による基礎固めというのは、算数なら計算問題や問題集の基本問題、国語は漢字や語彙力強化ですね。
理科や社会だと、植物の分類や地名などを一問一答で覚えていくのも良いでしょう。
ちなみに我が娘は書くことにハードルを感じるタイプだったので、新6年生対策として、寝る前にテキストを音読する時間を増やしました。
子どもの得意不得意や好き嫌いに合わせて、無理のない範囲で組み込むのが良いと思います。
時間は10~15分くらいの短さで、科目も1つだけでOKです。
イメージとしては、寝る前のストレッチに近いかもしれませんね。
朝学校へ行く前や寝る前など、時間を決めて毎日続けます。
毎日続けることで、ルーティン勉強の時間は勉強している感覚が薄く感じるようになることも。
「勉強が多い!」と感じやすい子ほど、「勉強感のない勉強時間」は役に立つでしょう。
無理せずできることをやってみよう
12~1月は、新学年に向けての準備期間です。
どの学年でも、新学年に上がるとやらなければならないことは増えます。
学年が変わることで階段を一段上るのですが、その一段がかなり大きいんですよね。
大きな一段に片足をかけるようなイメージで、新学年へ向けて少し頑張ってみると良いでしょう。
とはいえ、現学年でもやることが多いという場合は、無理に組み込まなくても大丈夫です。
今回紹介した勉強はあくまでも、「現学年に慣れており、新学年に少し不安を感じる場合は試してみると良いかも」というものです。
プラスアルファの勉強なので、余裕がなければ無理せず、今やらねばならないことに全力投球してくださいね。
※記事の内容は執筆時点のものです
とじる
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