連載 合否を分ける中学受験「社会」の学び方

合否を分ける中学受験「社会」の学び方(23)|過去問の「直し」はどうすれば良い?

専門家・プロ
2016年9月26日 馬屋原吉博

こんにちは。中学受験専門の個別指導教室「SS-1」教務主任の馬屋原です。

過去問演習特集、3回目のテーマは「効率のよい直しの仕方」です。

合格に必要な点が取れているか

まず、解いて採点したうえで、合格に必要な点が取れていればそれでOKです。

間違えた問題をザッと眺め、親子で「これは正解させられたよね……」という問題があれば、「直しノート」や「入試直前に見返すノート」にメモしておきましょう。

合格に必要な点にわずかに届いていない場合は、問題のなかに時事問題が無いかチェックします。合格に必要な点を3点ショートしていたとしても、その年度の受験生にしかわからないような問題が6点分もあれば、特に問題は無いと考えて良いでしょう。

「助けてください」が鉄則

さて、合格に必要な点に大きく届いていない場合どうすれば良いでしょうか。

手っ取り早い結論は「プロの力を借りましょう」です。

個別指導か家庭教師か、あるいは塾の社会の先生か、いずれにせよ、この道で生計を立てている人間の力を借りましょう。

プロの力を借りる場合、事前に下記(1)~(4)の「準備」をしておくのがおすすめです。

(1)過去問を解きます

(2)模範解答を見ながら添削し、推定配点を参考に採点をします

(3)合格に必要な点に何点届いていないかを計算します

(4)解答用紙に、「この答案で、あと○○点とるために、正解させておきたい問題を教えてください」というメモを添えて提出(数回分まとめても良いかもしれません)

「合格に必要な点」は、お子さんの「四科のバランス」によって決まります。社会が得意で、算国が足を引っ張っているのであれば「合格者平均点」を取る必要があるでしょうし、逆に、他の科目がかなりできていて、社会が「しのぐ科目」になっているのであれば、「受験者平均点」でOKな場合もあるでしょう。

塾の先生も直前期になるにつれて余裕がなくなっていきますので、いきなり「~してください」というと後ろ向きな対応をされることもあるでしょう。

しかし、(1)~(4)まで準備をしたうえで「助けてください」といえば、おそらくかなりの先生が対応してくださるはずです。もしこれで断られたら、ほかに味方を探すか、家庭で何とかしましょう。文句を言ってお子さんの敵を増やす必要はありません。

時間を効率よく使うためのカギは「役割分担」

社会の入試問題には解けなくても仕方のない「理不尽問題」が含まれます。塾のテキストを探しても載っていない類いの知識を問う問題です。一般的に、どの学校の問題も、満点から「理不尽問題」の点を引いていくと「合格者平均点」付近に落ち着きます。

この「理不尽問題」について、時間をかけて直しをする必要はありません。解答解説を読んで、「ふ~ん、そうなんだ~」くらいでOKです。

しかし、「理不尽問題」以外の問題については、本番で似たような問題が出題された際、失点するわけにはいきません。

したがって、その問題を解くために覚えておかねばならなかった知識を、「直しノート」や「入試直前に見返すノート」に書き留めておく必要があります。

ただ、間違えた問題のうち、どの問題が「理不尽問題」で、どの問題が解けなければいけない問題なのかの線引きは、プロに任せた方が早いことが多いです。

「判断」はプロに任せ、家では勉強(演習と暗記)に集中することで、効率のよい時間の使い方ができます。

何をするにも時間が不足しがちな入試直前期、「役割分担」をすることで効率よく時間を使い、合格への最短コースを歩めると良いですね。

※記事の内容は執筆時点のものです

馬屋原吉博
この記事の著者
馬屋原吉博 専門家・プロ

中学受験専門のプロ個別指導教室SS-1副代表・社会科教務主任
中学受験情報局「かしこい塾の使い方」主任相談員

うまやはら よしひろ大手予備校・進学塾で、大学受験・高校受験・中学受験の指導経験を積み、現在は完全1対1・常時保護者の見学可、という環境で中学受験指導に専念している。必死に覚えた膨大な知識で混乱している生徒の頭の中を整理し、テストで使える状態にする指導が好評。バラバラだった知識同士がつながりを持ち始め、みるみる立体的になっていく授業は、生徒はもちろん、保護者も楽しめると絶大な支持を得ている。著書に『頭がよくなる 謎解き 社会ドリル』(かんき出版)、『CD2枚で古代から現代まで 聞くだけで一気にわかる日本史』(アスコム社)、『中学受験 見るだけでわかる社会のツボ』(青春出版社)などがある。

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