連載 集中力アップの秘策|ドクター吉田

早起き大作戦★早朝のゲームタイム! 受験医学のカリスマ、ドクター吉田の集中力アップの秘策!(10)

2016年4月01日 中学受験ナビ 編集部

「春は子供の睡眠リズムがSOS!」

子供の脳が集中力を持続するには、決まった時間に寝起きすることがとても大切です。これに関してとりわけ注意が必要なのが、春の時期なのです。春になると子供は睡眠リズムを乱しやすく、実際、私のクリニックでも、毎年この時期に、睡眠障害を訴える子供が増加します。

春は睡眠リズムが崩れがち! 睡眠管理が重要

「春眠、暁(あかつき)を覚えず」といいますが、確かに大人だって春はついつい朝寝坊したくなりますよね。これは、暖かい気候になるためだけではありません。春は日照量が増えることにより、脳内にある体内時計の調節が一時的に困難になります。また、副交感神経が優位だった冬の身体から、交感神経が優位となる夏の身体に急激に移行します。

これが脳には大きな負担となり、眠気を促す要因となってしまうのです。発達段階にある子供の脳は、とりわけこうした影響を受けやすく、勉強の集中力を高めるためにも、春は睡眠の管理が特に重要だというわけです。

週末の朝寝坊はNG! 睡眠不足は早寝で解消

最もやってはいけないのは、週末に朝寝坊させることです。人体は起床する直前にコルチゾールというホルモンを分泌し、これによって脳は寝ている安静な状態から、起きて活動する状態に移行するのをサポートします。

ところが、週末だからといって朝寝坊すると、コルチゾールの分泌と起床時間がズレてしまうため、脳機能は活発に働けなくなるのです。たっぷり睡眠をとったつもりなのに、朝寝坊をした日に限ってボーっとしてしまうのは、このためです。

睡眠不足の解消は、朝寝坊で行うのではなく、早い時間に就寝することによって行うべきです。「早寝早起きをしなさい」と口先で説教するだけでは、子供は反発するでしょう。まずは、親が率先して早寝早起きを実践すべきだと思います。

夜、スマホやゲームをすると、脳は興奮状態に移行するので、なかなか寝つけなくなります。午後8時を過ぎたら電子機器は親が預かり、子供の手に置かないようにするのがベストです。その分、早起きしたら、朝の時間にゲームをすることを認めてあげるといいでしょう。朝なら、ゲームをすると脳の認知機能が高まるという実験結果もあります。

※この記事は、「マイナビ家庭教師」Webサイトに掲載されたコラムを再編集のうえ転載したものです。


吉田たかよし(医学博士・心療内科医師)

灘中学、東京大学、国家公務員上級経済職試験、医師国家試験などの合格体験を元に、日本で初となる受験生専門の心療内科、本郷赤門前クリニックの院長を務める。カウンセリングと最新の磁気刺激治療を組み合わせ、「受験うつ」から早期回復を図るプログラムを開発。脳科学と医学を応用した受験指導にも取り組む。『今どきの大人を動かす「ほめ方」のコツ29』(文饗社)など著書60冊を上梓。

本郷赤門前クリニック
https://www.akamon-clinic.com/


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