連載 成績UPは国語力が9割

国語力とは何か|成績UPは国語力が9割(1)

専門家・プロ
2015年6月16日 小川大介

はじめまして。「中学受験情報局」主任相談員の小川大介です。

今回よりマイナビ家庭教師で、私が提唱している子どもを伸ばす「声かけ」メソッドについて、ご紹介していきたいと思います。

私は塾講師として、これまで約5000人の子どもたちに、国語を指導してきました。さまざまな生徒や保護者と接するなかで、わかってきたことがあります。

それは、家庭でのかかわりかたによって子どもの「国語力」に大きな差がつくということ。

そして、子どもの国語力を伸ばすことは、他の教科の成績を伸ばすことにつながるのはもちろんのこと、人間の本質的な力を育てることにも役立つのです。

そのために欠かせないのが、毎日、お母さんやお父さんからおこなう「声かけ」です。この連載では、おもに小学生のお子さんとのコミュニケーションを対象に、国語力が伸びる「声かけ」の極意をご紹介していきます。

具体的なメソッドに進む前に、まずはイントロダクション。第1回目は、「国語力とは何か」について解説します。

「国語力」が、すべての教科の基本?

「国語力は、算数、理科、社会、英語、すべての科目の基本となる力である」とよく言われます。

しかし、私は「あらゆる教科で求められる力が寄せ集められた総合的な力が国語力である」と考えています。例えば、音楽や美術を楽しむために必要な想像力や表現力は国語でも求められる力ですし、算数の文章問題では、答えとして何が求められているのかをつかむ必要があり、ここでも国語力が問われます。

つまり、「国語が基本」なのではなく、「国語と各教科は相互作用の関係」にあるということ。他の教科ができるようになれば国語も伸びるし、国語力がつけば他の教科もできるようになるのです。

「国語力」イコール「作文力」「読解力」ではない!?

では、国語力として求められる力とはどんな力を言うのでしょうか。

最近の小学校では「自分で考える力を重視しよう」と、国語の授業で作文を書かせることが多くなっているようです。また、「語彙力を高めるため」といって、言葉や漢字のドリルを延々とさせるケースもあります。こういった「作文力」や「語彙力」を養うことも大切ですが、国語力はこのような単一的なやり方で伸ばせるものではありません。

また、国語力イコール「読解力」であると解釈されることがあります。

読解力とは、

  1. 文章の中で重要度の高い部分を見きわめられる力
  2. 段落同士の関係を整理できる力
  3. 文の裏に込められている意味を汲み取る力

を言いますが、国語力として求められる力はこれだけでは不充分です。

例えば、ペーパーテストの記述問題では、読み取って理解した内容を、設問に応じた答えに組み立て直す力(整理する力)以外に、解答欄に適切にアウトプットする力(表現する力)も必要です。

つまり、国語力とは、

・情報を発見する力
・情報を整理する力
・適切に表現する力

以上の3つから構成される力であり、単に「読解力」や「作文力」、「語彙力」といった一面的な力を指すのではありません。

これら3つの国語力が総合的に養われてはじめて、「読解力」や「作文力」がつき、学力の根底を支えることができるのです。

次回は、国語力の重要性についてさらに掘り下げていきます。

※この記事は「マイナビ家庭教師」Webサイトに掲載されたコラムを再編集のうえ転載したものです


【著書紹介】驚くほど国語力が伸びる!学力が上がる!小川式「声かけ」メソッド(宝島社)

驚くほど国語力が伸びる!学力が上がる!小川式「声かけ」メソッド


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※記事の内容は執筆時点のものです

小川大介
この記事の著者
小川大介 専門家・プロ

中学受験情報局「かしこい塾の使い方」主任相談員

おがわ だいすけ大手進学塾で看板講師として活躍した後、中学受験専門のプロ個別指導教室SS-1を設立。その後現職にも就任。教科指導スキルに、声かけメソッド、逆算思考、習慣化指導を組み合わせ、短期間の成績向上を実現する独自ノウハウを確立する。個別面談の実施数は5000回を数え、受験学習はもとより、幼児低学年からの能力育成や親子関係の築き方指導に定評がある。著書に『頭のいい子の家のリビングには必ず「辞書」「地図」「図鑑」がある』(すばる舎)『もう悩まない中学受験』(海拓舎出版)『1日3分!頭がよくなる子どもとの遊びかた』(大和書房)などがある。

中学受験情報局「かしこい塾の使い方」 https://www.e-juken.jp/