連載 中学受験のイロハ 鳥居りんこ

中高一貫校の授業を体験してみましょう|中学受験のイロハ 鳥居りんこ(32)

専門家・プロ
2017年1月19日 鳥居りんこ

これまでの回で「学校選び」の際に注視すべきポイントをさまざまな視点から取りあげて参りました。

そのどれもが大切であることには変わらないのですが、この回では「授業」に触れておこうと思います。

やはり何をどう言おうとも学校の基本は「授業」であるからです。

近年はどの中高一貫校でも「特色」を色濃く打ち出してきておりまして「ウチはこういう授業を通して生徒を育てる」という意識が顕著です。そのため、大変面白い授業展開しており、それも各校の魅力を引き上げている大事な要素になっております。

ブームとなっている「サイエンス教育」と「グローバル教育」

ユニークな授業は沢山ありますが、ここでは今現在、ブームとなっている「サイエンス」と「グローバル」というキーワードに注目してみましょう。

「サイエンス教育」は理科実験を含む理数系に力を入れている学校ということですが、私はある女子中の公開授業で「紫焼きそばがピンクに変わる」を目にして(紫キャベツの色素アントシアニンとレモン汁の反応を利用したもの)その実験にも驚いたのですが、生徒さんの食い付きがとても良く「理系女子」を大切に育てようというその学校の気概を感じ、好印象を持ったことがあります。

女子校、男子校、共学校問わず私学は特に「科学技術創造立国」への思いは強く、今後ともこの流れは続くと思われます。

「グローバル」は英語教育に特化し、高い語学力の習得を目指すクラスを設けているのが特徴で、中には英語だけではなく中国語あるいはフランス語も習得可能というような「国際化」を打ち出している学校もあります。

それと同時に日本文化も大切ということで、茶道や筝曲、着付け、習字など、伝統文化についても熱心なことが多いです。

これらは国際的な活躍を目指す生徒を育てたいと創設されていることが多く、そのため充実の海外研修が豊富に用意されていたり、留学がしやすかったり、海外大学を視野に入れているという特徴があります。

大学や企業と連携して授業を展開する学校も

大学と言えば、今や「高大連携授業」は普通になってきておりまして、生徒が大学に出向いて、研究室を訪問し実際に研究に参加したり、教授が高校に出張講義に出向いてくるといったことも一般的に行われるようになりました。学校によっては、海外難関大学の講義に生徒を参加させるということも実施しています。

大学だけではなく、企業と連携して生徒に刺激を与えようという試みも見られます。企業の担当者から一方的に講義をしてもらうのではなく、ともに作品をつくりあげるところまでを行っていることが昔とは違うところであります。

このようにバラエティに富んだ授業体系を組んでいるのが中高一貫校の特徴とも言えます。

この「授業」ですが学校によっては公開されることもあり、実際に目にすることが可能なケースも多々あります。もし学校説明会やオープンスクールで公開している場合はその「情熱」を確かめに行かれることをお勧めします。

※この記事は、「マイナビ家庭教師」Webサイトに掲載されたコラムを再編集のうえ転載したものです。


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※記事の内容は執筆時点のものです

鳥居りんこ
この記事の著者
鳥居りんこ 専門家・プロ

エッセイスト、教育・子育てアドバイザー&介護アドバイザー。「偏差値30からの中学受験」シリーズ(学研)などの著者。受験から子育てまでの講演・執筆活動多数。ブログでは、中学受験、大学受験、子どもと自分の就職、子育て、夫婦問題、老人介護問題、その他あらゆる女性が抱える難しくも、素敵な日々を綴っています。

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