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助詞・助動詞の意味を区別する問題5選! まぎらわしい品詞を正しく見分けるコツ

2024年5月15日 みみずく

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中学入試の国語では、助詞・助動詞の意味を識別する問題を出題する学校があります。志望校の過去問で確認し、このような識別問題が出る場合は対策が必要です。今回は、入試に出やすい助詞と助動詞をピックアップして紹介します。

助詞・助動詞とはどのような品詞か?

助詞は活用しない付属語で、助動詞は活用する付属語です

付属語とは、単独で文節を作らない単語です。それ一つで意味がわからない言葉を付属語と考えてもよいでしょう。たとえば、「リンゴ」「食べる」はそれ一つで意味がわかるので付属語ではありません。しかし、「リンゴを」の「を」や、「食べます」の「ます」は、それ一つで意味がわからないので付属語です。

活用とは、後に続く言葉や文中での使われ方によって形が変わることです。たとえば、「食べます」の「ます」は、「ません」「ました」などと形が変わるので、活用があると判断できます。したがって、「ます」は助動詞です。一方、「リンゴを」の「を」は形が変わらないので、活用がない助詞です。

「私は公園で友達とサッカーをしたいと思います。」という文なら、「は」「で」「と」「を」が助詞で、「たい」「ます」が助動詞です。このように助詞や助動詞を正しく見分けるには、中学で学ぶ国文法の知識が必要です。中学受験生はあまり深入りしなくてよいでしょう。

助詞・助動詞の意味を区別する問題5選

助詞・助動詞の意味を区別する問題は、細かい文法の知識がなくても、言いかえなどを考えることで解けます。【問題1】から【問題5】の下線部の言葉と同じ意味や使い方のものを、それぞれア~エから1つずつ選んでください。

1. 助詞「の」

【問題1】雪降る夜だった。

ア 母書いた手紙が届いた。

イ 道真ん中を歩いた。

ウ 野球をするが好きだ。

エ 遠いで行かない。

「雪降る」の「の」は「が」に言いかえられます。同じく「が」に言いかえられるのはアです(母書いた=母書いた)。ウは「の」を「こと」に言いかえて、「野球をするが=野球をすることが」となります。イは言いかえられません。エは「ので」で一つの助詞です。【答えはア】

2. 助詞「が」

【問題2】走った間に合わなかった。

ア 美味しいケーキ食べたい。

イ 宿題をした野球もした。

ウ ここにいるの私のペットだ。

エ だれも来ない始めよう。

「走った」の「が」は「しかし」に言いかえられるので逆接を表します。同じく「しかし」に言いかえられるのはエです。アの「が」は「を」に言いかえて、「美味しいケーキ=美味しいケーキ」となります。ウの「が」は「は」に言いかえて、「ここにいるの=ここにいるの」となります。イは言いかえられません。【答えはエ】

3. 助動詞「れる・られる」

【問題3】母にほめられたい。

ア 父の病気が案じられた。

イ お客様がここに来られます。

ウ 苦いので食べられない。

エ ドアが閉じられている。

「れる・られる」は4つの意味があるので、分かりやすいものから検討していきましょう。アは「案じる+られる」で、思考や感情を表す動詞に「れる・られる」が続くので、意味は自発(自然と~する)です。イは、主語の「お客様が」が偉い人なので、意味は尊敬です。ウは、「食べられない=食べることができない」と言いかえられるので、意味は可能です。残ったエの意味は受け身で、これが「ほめられたい」と同じ意味になります。【答えはエ】

4. 助動詞「ようだ」

【問題4】東京のような大都市に住みたい。

ア 花びらがおどっているようだ

イ この道は公園に続くようだ

ウ 父のような大人になりたい。

エ 宝石のような星空を見たい。

「ようだ」の意味を区別する問題では、文の最初に特定の言葉を付けてみるとわかりやすいでしょう。アとエは文の最初に「まるで」を付けられるので、意味はたとえ(比喩)です。花びらは踊りませんし、宝石と星空は別のものですから、少し考えただけでもたとえと判断できるでしょう。イは文の最初に「どうやら」を付けられるので、意味は推定(知っていることを根拠にして、知らないことを決める)です。ウは文の最初に「たとえば」を付けられるので、意味は例示です。父が大人の具体例になっています。「東京のような大都市」も、文の最初に「たとえば」を付けられますし、東京は大都市の具体例なので、ウと同じ意味だとわかります。【答えはウ】

5. 助動詞「ない」

【問題5】今日は公園に行かない

ア 私の弟はとてもおさない

イ だれも彼の名前を知らない

ウ 机の上にノートがない

エ この本はおもしろくない

「ない」は助動詞だけではないので注意が必要です。「行かない」の「ない」は「ぬ」に言いかえられます。同じく「ぬ」に言いかえられるのはイです(知らない=知ら)。アは「おさない」で一つの形容詞です。ウは「ない」を「ある」に言いかえても意味が通じるので、存在を表す形容詞です。エは「ない」の前に「は」を入れて「おもしろくない」とできるので、これも形容詞です。【答えはイ】

助詞・助動詞を記述問題でも正しく使おう

助詞・助動詞は記述問題でも正しく使わなければなりません。助詞・助動詞がおかしな文章を書くと、意味が変わってしまい、減点もしくは失点となる可能性があるからです。助詞・助動詞を普段から意識することが大切です。

※記事の内容は執筆時点のものです

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