理科実験教室の意外な盲点|今一度立ち止まって中学受験を考える
専門家・プロ
2019年5月09日
石渡真由美
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近年、子ども達の理科離れが危惧され、その歯止めをかけようと大手進学塾や企業などが理科実験教室を実施しています。子どもに“体験させる”のは良いことです。しかし、やり方によっては子どもの好奇心を奪うことにもなり兼ねません。なぜでしょうか?
近年増加している理科実験教室。体験学習は大事だけれど
近頃、理科実験教室に通わせているご家庭が増えています。少子化で、子ども一人にお金がかけられる今は、少しでも早い段階から習い事や幼児教室に通わせて、わが子の可能性を伸ばしてあげたいと考える親御さんが多いようです。そのなかに、最近は理科実験教室も含まれるようになりました。
理科実験教室では、紫キャベツを使って水溶液の性質と反応色の関係を調べたり、電流の仕組みを知るためにリモコンカーを作ったりするなど、子ども達が楽しめるプログラムが用意されています。
こうした体験をすること自体はいいと思いますが、限られた時間で行われるため、先生が実験するのをただ見ていたり、あらかじめ用意されたキットを組み立てたりするだけで終わってしまうこともあります。
擬似的に発見体験はできたとしても、「あ〜、色が変わった!」「あ〜リモコンカーが動いた!」と自分の目で確認しただけでおしまい。
私は、それでは“理科好き”になるきっかけにはならないと感じています。むしろ、理科を学ぶうえで必要な“ワクワク”を奪ってしまうのではないかと危惧しています。
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