連載 学ぶ力を伸ばす「合格する親子の勉強」

勉強習慣・生活習慣#8 「思考力」の磨き方|学ぶ力を伸ばす「合格する親子の勉強」

専門家・プロ
2019年7月23日 松本亘正

子どもに「よい勉強習慣」を身につけさせたい。そのために親ができることとは――。中学受験専門塾 ジーニアス 代表、松本亘正氏の著書『合格する親子のすごい勉強』から、わが子の学ぶ力を伸ばすヒントを紹介します。

【10歳以降なら】情報と情報を結びつけて答えを出させていく

― Point ―

10歳から世の中の本当の常識を教えていくと、考える力が身につく

保護者会を開くと、「思考力はどうやって身につけさせればいいのでしょうか?」という質問をよく受けます。

思考力とは、もちろん考えることができる力のことですが、ここでは「物事をつなげて考える力」を指します。具体的にいうと、「AだからBなんだ」という物事の因果関係を考えられるようになることです。

思考力を磨くには、10歳になったら、世の中の本当の常識を教えていきましょう。

たとえば、どうして高知県では夏が旬の野菜を冬から春にかけて栽培して出荷するのでしょうか。理由は、ほかの地域であまり栽培されていない時期に育てることで、高く売ることができるから。つまり高い利益を得られるからです。

「経済活動は、いかに売上や利益を上げるかを考えて行われる」という大人にとっての常識を伝えていくことで、ただ知識を丸暗記するのではなく、いろいろな事象をつなげて考えることができるようになってきます。

10歳以降に、単純な暗記ばかりさせて「なぜ勉強するのか」「どうしてこうなるのか」を考えさせずにいると、伸びる子には育ちません。

算数でも、解くためのパターンを暗記するだけ、先取り学習で練習量を積むだけの勉強をしていると、知識に偏って、応用問題は解けなくなってしまいます。

覚える際には「〇〇だから△△になる」というように、因果関係を含めて暗記できるようにうながしていきましょう。算数であれば、途中の式や図を書くようにさせましょう。答えが出たらOKではなく、過程が大切です。

国語であれば「前に読んだ別の話と同じだ」「テレビドラマと同じ構図だ」などと結びつけることができる子ほど伸びていきます。

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この記事の著者
松本亘正 専門家・プロ

まつもとひろまさ|中学受験専門塾ジーニアス運営会社代表|ラ・サール中学高校を卒業後、慶應義塾大学在学中に中学受験専門塾ジーニアスを開校。現在は東中野・自由が丘・日吉・芝浦港南など、6校を展開している。「伸びない子はひとりもいない」をモットーに、少人数制で家族のように一人ひとりに寄り添う指導を徹底、毎年超難関校に合格者を輩出している。生徒は口コミと紹介だけで9割を超える。これまでののべ指導人数は2200名以上。第一志望校への合格率は一般的に25%といわれるなか、ジーニアスは約60%超の第一志望校合格率を誇る。中学受験だけでなく、高・大受験時、就職試験時、社会人になっても活きる勉強の仕方や考える力の育成などに、多くの支持が集まっている。