連載 学ぶ力を伸ばす「合格する親子の勉強」

親の「言葉がけ」#5 ハードルを下げて確実に越えさせる|学ぶ力を伸ばす「合格する親子の勉強」

専門家・プロ
2019年12月17日 松本亘正

0
子どもに「よい勉強習慣」を身につけさせたい。そのために親ができることとは――。中学受験専門塾 ジーニアス 代表、松本亘正氏の著書『合格する親子のすごい勉強』から、わが子の学ぶ力を伸ばすヒントを紹介します。

テスト前で緊張しているときにはどうしたらいい?

― Point ―

「簡単な問題だけでいいから2回解こう」と声をかける

家で勉強しているときにはよくできるのに、テストになると力を発揮できない。

こういったことが続くなら、プレッシャーに弱いタイプといえます。

こんなときに有効なのは場数を踏む(テストをたくさん受けさせて慣れさせる)ことですが、親の声がけでもずいぶん変わります。

たとえば、塾のテストなど、満点をとるのは相当難しい場合には、思いきって「うしろの難しい問題は解かなくていいよ」と話してあげましょう。

「そのかわり、前半のできそうな問題や簡単な問題は2回解いて確実に正解しようね」と越えられそうな低いハードルを提示してあげるのです。

最初のうちはなかなか結果が出ないかもしれませんが、長期的には、確実に一定の結果を出せるタイプになっていきます。

緊張すると頭が真っ白になってしまいがちなタイプには「全力を尽くそう!」と言葉をかけるより、リラックスさせて、「完璧じゃなくていいんだ。このくらいでもいいんだ」と思ってもらうぐらいのほうがいいのです。

ハードルを下げて、確実に越えさせるという習慣がつけば、徐々にプレッシャーに負けない子になっていきます。

これまでの記事一覧

※記事の内容は執筆時点のものです

0

松本亘正

  • 専門家・プロ
  • この記事の著者

まつもとひろまさ|中学受験専門塾ジーニアス運営会社代表|ラ・サール中学高校を卒業後、慶應義塾大学在学中に中学受験専門塾ジーニアスを開校。現在は東中野・自由が丘・日吉・芝浦港南など、6校を展開している。「伸びない子はひとりもいない」をモットーに、少人数制で家族のように一人ひとりに寄り添う指導を徹底、毎年超難関校に合格者を輩出している。生徒は口コミと紹介だけで9割を超える。これまでののべ指導人数は2200名以上。第一志望校への合格率は一般的に25%といわれるなか、ジーニアスは約60%超の第一志望校合格率を誇る。中学受験だけでなく、高・大受験時、就職試験時、社会人になっても活きる勉強の仕方や考える力の育成などに、多くの支持が集まっている。