
【小学校低学年向け】本選びから構成まで徹底解説!中学受験にも役立つ読書感想文の書き方
小学生にとって、悩みのタネのひとつといえるのが「読書感想文」です。親としても悩まされることが多いのではないでしょうか。そこで、小学校低学年向けの「読書感想文攻略法」を紹介します。
Contents
低学年で読書感想文を書くことの意義
小学生にとって、作文を書く機会はあまり多くありません。学校で日記が宿題に出たり、運動会や遠足、社会見学などの行事の感想文を書いたりする程度で、作文に力を入れている塾に通う以外、書き方の指導をきちんと受けることもありません。
ところが、公立中高一貫校の適性検査をはじめ、中学入試でも作文が出題されることが増えています。自分の考えや意見を文章で表現する力は、今後ますます重視されていきます。
そのため、読書感想文のように「何かを読んでそれを題材に作文を書くこと」は、表現力を磨く良い機会なのです。作文が得意な小学生はあまり多くないので、低学年のうちに読書感想文を通じて作文に慣れておくことは、中学受験を有利に進めることにつながります。
もちろん、本を読むこと自体が中学受験に大いに役立つことは言うまでもありません。読書感想文は、「読む・書く」といった国語力を伸ばす絶好の素材なんですね。
■「読書の効果」については、以下の記事で詳しく解説しています
・中学受験も有利になる!?読書で伸びる「4つの学力」
・子供の成長を導く!意外と知らない読書の効能
・「読書好きの子」を育てるための親の行動5選
低学年におすすめの読書感想文の書き方
小学校低学年向けの「読書感想文の書き方」を解説します。
低学年におすすめの読書感想文の書き方[1]子供の好きな本を選ぶ
本を読まなければ感想は書けませんから、まずは本選びからです。
一般的に、本は2種類に分けられます。
物語文:架空の人物や舞台を元にした、いわゆるフィクション
説明文:事実を元に、読み手に新たな知見を与えるもの
低学年のうちは物語文のほうが読みやすいかもしれませんが、重要なことは「子供の好きな本を選ぶ」ということです。興味・関心があるものを読めば、感想もたくさん出てきますし、それを伝えたいという意欲も高まり、感想文を書きやすくなります。
通販サイトでレビューを参考に本を購入するのもひとつの方法ですが、子供と書店や図書館に行って、手で触れてみながら子供が気に入った本を選ぶのがおすすめです。
低学年におすすめの読書感想文の書き方[2]ポイントを整理して書く
物語文の場合は、以下の4点を中心に感想を書くと良いでしょう。
・好きな登場人物
・嫌いな登場人物
・嬉しかった場面
・辛かった場面
説明文の場合は、以下の3点を中心に書きましょう。
・新たに発見したこと
・面白いと思ったこと
・もっと知りたいと思ったこと
低学年のうちは、「それはなぜ?」「どんなところが面白かった?」など、親がインタビュー形式で子供から話を引き出し、メモをとるのがおすすめです。メモをすると書くことが見えやすくなるので、感想文がグッと書きやすくなります。
完成度を上げるなら「構成」を意識して書く
ここまでのことを実践すれば、読書感想文を仕上げることはできます。しかし、せっかく書くならより良いものを書きたいですよね。
そこで意識したいのが、文章の構成です。
読書感想文に適した構成は、次の流れです。
① オープニング
→本の簡単な紹介や、読もうと思ったきっかけを書く
② あらすじ
→本の内容やストーリーのまとめを書く
③ 感想(思ったこと、感じたこと)
→子供に聞いたインタビューの答えを元にして書く
④ エンディング
→まとめ、しめくくりを書く
最も大切なのは、「③感想」です。文量としては「③感想」に全体の半分から3分の2をあてます。このパートは長くなるので、内容ごとに段落を分けましょう。
また、「②あらすじ」を書くことで、文章を要約する力が身につきます。また、客観的な事実(あらすじ)と主観的な意見(感想)を分けて書くことは、論理的思考力をつける第1歩になり、文章を読むときにも役立ちます。
文章構成は、読み手に伝わりやすい文章を書くうえでとても重要なものです。構成を踏まえて書くことで、作文力は格段にアップし、読解力アップにもつながります。
読書感想文に早めに取り組み、作文を得意にしよう
読書感想文は、子供の国語力をあらゆる面で伸ばしてくれます。中学受験を考えるなら、低学年の読書感想文は素晴らしいツールです。しかし、作文に対する苦手意識をもつ子は少なくありません。夏休みが終わるギリギリまで読書感想文の宿題が終わらないことをきっかけに、作文の苦手意識が生じることが多いんですね。
早めに読書感想文に取り組むことで、作文の苦手意識は減らすことができます。とくに、小学校低学年のうちに作文を得意にしておくことは、国語力をつけるためにも大切です。この記事を参考に、作文を得意にしていきましょう。
※記事の内容は執筆時点のものです