連載 中学受験との向き合い方

家が癒しの場所となるためのポイント ―― 中学受験との向き合い方

専門家・プロ
2019年8月02日 やまかわ

首都圏の一部では、4人に1人の小学生が挑戦するともいわれる中学受験。子供の受験に親はどう向き合えばよいのでしょうか。この連載では、『中学受験は挑戦したほうが100倍子供のためになる理由』の著者である、田中純先生に中学受験との向き合い方をテーマにさまざまな話を伺います。

前回は、レジリエンス(立ち直る力)とグリット(やり抜く力)が、受験における3つの『落』によって育まれることを解説しました。しかし、2つの力を持っていたとしても、落ち込んだり、やる気をなくしたりすることもあります。そんなとき、家族はどのようにふるまえばよいのか。今回は、家が癒しの場所となるためのポイントについて、田中先生に伺います。

“家で言えると癒える”環境をつくるために

家が子供の栄養補給と休息の場として機能するためには、親が日ごろから子供の様子を気にかけているかどうかがカギです。気にかけている親であれば、いつもと違う子供の表情や仕草に気づくことでしょう。たとえば顔色は、相手の様子や健やかさを判断するための大切なチェックポイントになります。そのほか、いつもと違って落ち着きがない、動きが遅いという動作などもお子さんの異変を感じる要素のひとつです。

子供の様子が普段と違うことに気づけば、「なにかあったの?」と声をかけるのが自然ですね。親が声をかけてくれたことで、子供は背中を押してもらえます。そうすると、「じつは今日学校でこういうことがあってね……」と伝えることができる。

このように、子供がその日あった嫌なことや思い悩むことを溜めこまず、家族に話すことができることを、私は「家で言えると癒える」と表現しています。そして、このような親子の関係性の構築が、居心地のよい家をつくりあげるのです。


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田中純
田中純 専門家・プロ

開成中学校・高等学校、国際基督教大学(ICU)教養学部教育学科卒業。神経研究所付属晴和病院、中高教諭、学校カウンセラーを経て公文国際学園開講準備に参加。現在は赤坂溜池クリニックやNISE日能研健康創生研究所などでカウンセリングやコンサルテーションを行っている。「一家にひとり、一課にひとりのコミュニティ・カウンセラー」を育てることを目標としている。著書「ストレスに負けない家族をつくる」「中学受験は挑戦したほうが100倍子供のためになる理由」(みくに出版)

この記事の著者

編集・ライター。学生時代から都内で6年間塾講師を務める。塾講師時代は、おもに作文・国語・英語の科目を担当。小学生から中学生までの指導にあたる。現在は編集・ライターとして教育関連をはじめ、街歩き・グルメ記事の執筆取材をおこなう。