【あなたの子どもは何タイプ?】チェックリストで子どものタイプを確認しよう|本物の力を育てる「合格する子どもの伸ばし方」
「上の子と下の子で、タイプがバラバラ。何も言わなくてもひとりで勉強できる子と、手がかかる子、どうしてこんなに違うの?」
「自分(親自身)が子どものときと子どもの性格が違っている……どう伸ばしてあげたらいいんだろう……」
小学生の子どもの親御さんと話すと、よくこんなことを相談されます。間違ったしつけはしていないつもりなのに、どうして効果が出ないのでしょうか。それは、子どもの伸ばし方がタイプによって異なるからです。
Contents
子どものタイプを判別しやすい年齢は10歳頃
幼児期は、まだ机に向かう習慣が多くない分、はっきりとわが子のタイプを判断しづらい点があるかもしれません。しかし、勉強の差がつきやすくなってくる10歳近くになると、子どものタイプを判別しやすくなってきます。
子どもは「4つのタイプ」に分けられる
子どもには、大きく分けて4つのタイプがあります。
[1] 一点集中タイプ
[2] コツコツタイプ
[3] お調子者タイプ
[4] のんびりタイプ
わが子が4つのうちどのタイプなのかを知って、タイプに合った言葉のかけ方をすることが、10歳以降に信じられないくらいグングン伸びる子になるきっかけになります。
以下に続くチェック項目で、子どものタイプを確認してみましょう。
この連載では、4つのタイプ別や、ケース別の対応策について解説していきます。
複合タイプもある
基本的には、多くチェックがついたタイプ傾向が強いということですが、2つのタイプに同じくらいの数のチェックがつくこともあります。
その場合は「複合型」で、お子さんに2つのタイプ傾向があるということを示しています。
たとえば、「一点集中タイプ×お調子者タイプ(手抜き)」「お調子者タイプ(手抜き)×のんびりタイプ」などです。
「複合型」の場合は、2つのタイプの解説ページを見て、「このケースはわが子に当てはまる!」と思ったところを参考にしてください。
「一点集中タイプ」のチェックリスト
天才的!? 独創的!? 親にとっては未知の生物
ひとつのことに集中すると、まわりの声が聞こえなくなる
どうしてその答えになったのか、プロセスの説明ができない
途中の計算式を書かない
書いて憶えることを嫌う
細かな作業をめんどくさがる一面がある
大人が驚くような忘れ物をする(例:ランドセルを忘れる)
人とのコミュニケーションを積極的にとりたがらない
理数系のほうが得意
パズル系の問題が大好き
説明や記述が極端に短い
机の上が盛大に散らかっている
散らかっていても、本人はどこに何があるか把握している
宿題の存在を忘れることがある
授業中、あまり手をあげない
言われていないことでも、火がついたら自分でどんどん工夫していく
前半のやさしい問題で間違えるのに、後半の難しい問題には正解する
「一点集中タイプ」の特徴
自分でどんどん物事を進めていくことを好む分、親が関わりすぎることが弊害になる可能性も……。口出しはせず、子どもの好きなことに自由に触れさせてあげましょう。
「コツコツタイプ」のチェックリスト
小さなことからコツコツ地道に努力!
周囲からの評価を気にする
試験の見直しをしっかりする
宿題はきっちりこなす
言われたことをきちっとこなすが、それ以上のことを自分でしようとはしない
勉強面では、まわりに対して競争意識がある
明らかに自信がない問題だけは空欄にする(書いたのに×をもらうのを嫌がる)
確実にわかる問題にしか手をあげない
失敗することを極端に恐れるところがある
ライバルや近くにいる子の話をよくする
途中の式をしっかり書こうとする
字が丁寧
文系の暗記問題が得意(漢字や知識を問うもの)
動画を見るより本が好き
忘れ物が少ない
自分の意見を書く問題では手がとまりがち
習い事を休まない
姿勢がいい
「コツコツタイプ」の特徴
こと細かに口出しされるとプレッシャーになるため、「あなたの努力は見ていますよ」というあたたかい目とほめる声がけで見守るのがいいでしょう。注意されたり叱られることに、傷つきやすいタイプでもあります。コツコツ取り組むプロセスを認めてあげたいですね。
「お調子者タイプ」のチェックリスト
感情に正直!? 時々手を抜きがち!? いやいや可能性を信じたい!
つい、親が口出ししたくなってしまう
「やればできるじゃない!」「もっと勉強すれば伸びるのに」と思うことが多い
宿題の後半は、いつも雑に取り組みがち
(宿題など)雑なところはあるが、言えばしっかりできる
iPadなどのタブレット端末で好きなYouTuberの動画を見たがる
なかなか宿題を終わらせることができない
「こうしたほうがいいよ」と指摘されると、反発しやすい
好きな1教科だけ勉強したがる
場を盛り上げるのが得意
集中できる時間が短い
来客があると、すぐにそちらに意識が向いてしまう
通信簿では、いい教科と悪い教科に分かれている
5教科より、図画工作・音楽・家庭科・体育などの教科が得意
しょっちゅうハンカチや定規、提出物などの小さな忘れ物をする
わかっている問題には「はいはいはいはい!」と積極的に手をあげる
「お調子者タイプ」には、さらに「手抜きキャラ」「感情的キャラ」の2つがあります。
お調子者タイプ① 手抜きキャラ
周囲から明るい子だと思われている
漢字や計算といった、コツコツ取り組む必要のある勉強が後回しになりがち
「片づけが遅い」といった、ちょっとした小言を、まわりからよく言われる
注意されるとすぐに「ごめんなさい」と素直に言うものの、また繰り返してしまう
お調子者タイプ② 感情的キャラ
とてもひとなつっこく、自分や家族の話を積極的にする
緊張するような場面でもひょうひょうとしている
すぐにカッとなって怒ったり、自分が悪いのに否定したりする
謝るときには、「ごめんなさい」と何度も繰り返し、反省していない雰囲気をかもし出してしまう
「お調子者タイプ」の特徴
親がしっかり関わっていく必要があります。感情的キャラと手抜きキャラがいますが、どちらの場合も、子どもの特徴をしっかりつかみ、うまく気持ちを乗せながら努力を積ませる習慣を身につけさせたいところです。
「お調子者タイプ① 手抜きキャラ」の特徴
手抜きキャラの場合は、何かしたときには素直に謝るものの、時間がたつと繰り返して、何度も注意されてしまいがちです。ただ、勝負どころでは、集中力を発揮することもできます。
「お調子者タイプ② 感情的キャラ」の特徴
感情的キャラは、否定されるのを恐れたり、注意されるとカッとなって怒ったり、ひねくれたりしてしまうところがあります。マイナス面が目立つように見えますが、大人になると、社会で大きな成功をおさめるケースも少なくありません。
「のんびりタイプ」のチェックリスト
まわりを気にせず、どこまでもマイペース!
「5分前行動」のような、時間を意識した行動が苦手
理解はできているのに、スピード不足で点数が伸びないことが多い
机に向かってから、実際に勉強が始まるまでの時間が長い
頼まれると、いい顔をしたくて引き受けるので、信頼されやすい
ともだちを攻撃したり、悪く言ったりしない
じっくり物事に取り組むのが得意
「ちょっと待って」が口ぐせ
ともだちとの約束の時間に、いつも少し遅れてしまう
注意されたら素直に聞く
言われないと勉強しない
ともだちづきあいがいい
結果が出なくても、あまり悔しがらない
「一番になりたい!」といった上昇志向が強くない
和を乱さない
通信簿では、真ん中の評価の教科が多い
テスト時に難しい問題に直面すると固まってしまい、解ける問題から取り組まないクセがある
「のんびりタイプ」の特徴
もっとも親が介入がしたほうが伸びるタイプです。放任が合っていないタイプとも言えます。「いつかはこの子も!」と思ってそのままにしておくと、期待を裏切られる可能性も……。親や周囲の大人がしっかり関わることを決めて、二人三脚で明るいゴールへ向かうことが、飛躍につながります。
子どものタイプごとに「関わり方」を変える
子どものタイプかわかったら、次は「関わり方」を変えてみましょう。
以下から、タイプ別の「OKな関わり方」「NGな関わり方」を確認できます。タイプに合った接し方をすることで、子どもがイキイキとし始めることを実感できるはずです。
イラスト hashigo(silas consulting)
※記事の内容は執筆時点のものです
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