連載 桜井信一の中学受験相談室

共働きで日々時間がなく、子どもの勉強の様子を見てあげられていません……|下剋上受験 桜井信一の中学受験相談室

2019年11月01日 桜井信一

『下剋上受験』でおなじみ、桜井信一さんが中学受験を考える親御さんのさまざまな悩みに答えます。今回の相談は小5のお子さんをもつ共働きの親御さんからのお悩みです。

今回の相談

共働きで日々時間がなく、勉強の様子を見てあげられていません。塾の勉強のどんなところでつまずいているのか、どう改善していけばいいのかなど、把握しておきたいんですが……。家庭でココだけは見てあげるべき! というポイントや、子どもの学力向上を後押しするために塾とどんなコミュニケーションをとるべきかなど、教えてほしいです。

相談者:きーこ
お子さまの学年:小5


桜井さんの回答

きーこさま、はじめまして。

小5の後期だともう本格的な勉強に入っていますね。実は中学受験算数は5年の夏から習う単元が勝負なのです。一番頑張らなければいけないのは5年なのですが、実際はまだのんびりしている子が多いですよね。

さて、子どもの勉強を見てあげたいときにどんなところに目を向けるべきか。それは勉強に向かう姿勢だと思います。

まずはそのままの意味の「姿勢」。6年になって長時間勉強するようになると、姿勢の悪い子は疲れが早く、続きません。呼吸が浅くなると眠くなりますし、体調にも大きく影響します。正しい姿勢と、ちょこちょこストレッチすることはとても大事なのです。私が講演する算数教室などでは姿勢を何度も注意します。ストレッチ方法も教えます。中学受験生はこういう基本的なことを教わっていない、うるさく言われていないのです。

次に、気持ちの面での「姿勢」。当然ながら嫌々やる勉強は身についていきません。社会や理科の暗記したものもすぐに忘れるでしょう。算数だって同じです。嫌々取り組む演習には思考力が養われません。作業になってしまうのです。解き方を覚えるような算数になってしまうというわけです。それでは6年になったとき勉強量を増やしても伸びません。

テストが返却されたとき、バツになった問題を見るでしょう。「なるほど、ココがわからないのか」と思うわけです。でも私なら逆にします。まず、マルになったところを見るのです。

どこが出来ているのか。どんな解き方か。強引に答えにたどり着いたのか、しっかり考えたのか。それとも先週習ったばかりで解き方を覚えているだけの見真似なのか。本人にヒアリングしながら、マルの部分にスポットを当てます。

子どもだってバツの部分は見られたくないし、返事も乗り気じゃないでしょう。そういうヒアリングから前向きな姿勢は生まれません。マルになった部分を見て、「こういうところは出来ているんだね、やるじゃん」から始める勉強をします。

塾とのコミュニケーションですが、あまり時間をかけなくてよいと思います。他人の子をそこまでよく見ていないと思いますよ。成績の推移くらいでしょう。注目されているのは看板になる生徒だけです。塾は練りに練ったプリントやテキストを与えてくれる場所で、相談するところではない。そう思っています。

受験前になると中学校の試験形式や学校の様子など、いろいろ知りたいこともあるでしょう。説明会などが開催されますので参加してみるのもいいと思います。


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※記事の内容は執筆時点のものです

桜井信一
この記事の著者

中卒の両親のもとで育ち、自らも中卒になる。 娘の下剋上のために一念発起して小5の勉強からやり直す。塾には行かず、父娘の二人三脚で偏差値を41から70に上げ、100%不可能とされた最難関中学「桜蔭学園」を目指した。その壮絶な受験記録を綴った『下剋上受験』はベストセラーに。 2017年1月には待望のドラマ化。 勉強のコツや中学受験の裏事情をユニークな語り口で紹介するブログは根強い人気を博している。

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