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化学分野でよく出る「水溶液」の問題対策|なるほどなっとく 中学受験理科

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2019年12月25日 水溜 兼一(Playce)

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学習範囲が広く、難しいイメージがある理科の中学入試問題。難関校に多くの子どもを合格させてきたカリスマ講師・小川眞士さんが、子どもの理科力を育むためのヒントを伝えます。

理科の入試問題において化学分野は、多くの学校で配点の2~3割を占めます。今回は、化学分野の中でもよく出題される「水溶液」について、押さえるべきポイントを紹介します。

水溶液は12種類をきちんと覚える

水溶液の学習では、まず実験器具の名前や実験の手順を覚えておく必要があります。「メスシリンダー」「ろうと」といった器具の名前や、酸素や二酸化炭素を作り出す方法など、基本的なことがよく聞かれます。学校で実験するときはしっかり見て確認しておきましょう。

頻出するのは、水溶液の特定・分類の問題です。たとえば何種類かの水溶液に対して、いろいろな実験を行います。その実験の過程と結果が、問題の導入文で示されます。受験生はこうした文を読み取り、何の水溶液なのかを考えます。よく出る水溶液の特徴は確実に覚えておかなければいけません。

水溶液の問題が苦手な子の多くは、特徴を正確に覚えていません。字面が似ているせいか、アルコール水はアルカリ性だと思っている子もいます(アルコール水は中性)。試験問題では、酸性・中性・アルカリ性の性質や、溶けている物が固体・液体・気体のどれかなどを考えさせた後、その水溶液に関連する問題が続くことも多いです。初めにつまずくと、その後の問題を解くときに頭の中が混乱してしまうことも珍しくありません。

水溶液の特徴で必ず押さえておくことは次の4点です。

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小川眞士

小川眞士

  • 専門家・プロ

小川理科研究所(東京都豊島区)主宰。都内の中学校教諭を経て、四谷大塚進学教室理科講師に。開成や桜蔭の特別コースを約25年間担当、コース生28人全員が開成中学に合格した実績を持つ。教務主任や副室長も務めた。2009年4月に小川理科研究所を開設。主な著書に、『中学受験 理科のグラフ完全制覇』(ダイヤモンド社)、『これだけ理科』(森上教育研究所スキル研究会)、『カンペキ小学理科』(技術評論社)がある。

水溜 兼一(Playce)

  • この記事の著者

雑誌・新聞の編集・ライターを経て、現在は、通信教育企業のキュレーションサイトや大学案内のライティングなどを担当。