連載 桜井信一の中学受験相談室

5年生からの塾の学習量に圧倒されました。新学年に向けた苦手単元克服の方法・タイミングを教えてください|下剋上受験 桜井信一の中学受験相談室

専門家・プロ
2020年1月15日 桜井信一

『下剋上受験』でおなじみ、桜井信一さんが中学受験を考える親御さんのさまざまな悩みに答えます。今回は小5のお子さまをもつ親御さんからの相談です。

今回の相談

2月から受験学年を迎える息子がいます。塾では、いよいよ新小6ということで、本人も少しずつ自覚が出てきているところです。

しかしながら、5年の前半から学習量に圧倒され、夏以降も峠が越えられず親子バトルを繰り返す日々でした。今考えると、クラスダウンを心配したり、偏差値にとらわれたりで、深夜まで勉強漬けでした。やりかたが悪く記憶が定着しなかったのです。寝不足でかわいそうな思いをさせていたことに、やっと気がつきました。

そこで、「長期的に見て、いつのタイミングで成績を取り戻すか?」「消化不良の部分の穴埋めを、いつ、なんの教材で具体的におこなうか?」など、新学年に向けて苦手単元の克服法をアドバイスしていただきたいです。

本人は苦手な暗記学習を頑張りだしています。一番大きな消化不良は、5年前半の地理の単元です。興味が持てないそうです。4年までの地理の内容は、理解しています。歴史は好きなので今後も自分で学習していけると思います。

相談者:こんきち君
お子さまの学年:小5


桜井さんの回答

こんきち君さま、はじめまして。

クラスアップを期待して頑張っているのに結果が出ないのは苦しいですよね。とてもよくわかります。

ところで、塾の流れに乗るってどういうことでしょう。フルマラソンを見ると、上位集団の選手だけが一生懸命走っているのでなく、中団に位置する選手たちも頑張って走っています。その中団の選手が上位集団に追いつくってどういうことかを考えてみると、まさに旅人算ですから、追いつくまでの間は上位集団よりも高い能力で走らなければいけないことになります。つまり無理ですよね。

ということは、流れに乗って走っている限りこのまま終わるのです。しかし、多くの親が何も手を打たない。個別指導を併用したりして手を打った気になっている人はいますが、費用対効果を得ることなく終えるケースが多いでしょう。ではどうするか。

単純にショートカットしかないのです。コースを離れてショートカットする。塾で決められた42.195キロすべてを走るのではなく、自転車に乗るところやワープするところを作らなければいけません。この判断に勇気がいるから、多くの人はやらないのです。結果「奇跡待ち」という信じられない手段に出るのです。ある日突然偏差値が急上昇という期待を捨てないのです。

そりゃそうでしょう。思い切ってコースを離れようにも、別行動する間のノウハウがない。自力でそれを解決する勇気もない。雲をつかむような話だから断念するのです。本当にうまくできています。

しかし私はこう考えました。少しでもチャンスがあるなら何人かが動いてしまう。雲をつかむような話だからほぼ全員が動かない。これは大チャンスじゃないかと気づいたのです。わが家にやってきた奇跡的な大チャンスじゃないかと。

そう思いませんか。動かない人ばかりなのがわかっているのですよ。動いた者勝ちですよね。それでも出来ないのです。「そんな真似できるかっ!」ってことになる。

さて、こんきち君さまの家では親子バトルをくり返し、どこかのタイミングで今の集団から抜け出そうと思っているのですよね? そしてその時期が知りたい。そういうことですね。


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桜井信一
この記事の著者
桜井信一 専門家・プロ

オンライン塾「下剋上受験塾」主宰。中卒の両親のもとで育ち、自らも中卒になる。 娘の下剋上のために一念発起して小5の勉強からやり直す。塾には行かず、父娘の二人三脚で偏差値を41から70に上げ、100%不可能とされた最難関中学「桜蔭学園」を目指した。その壮絶な受験記録を綴った『下剋上受験』はベストセラーに。 2017年1月には待望のドラマ化。学習講座「桜井算数教室」「国語読解記述講座」にはのべ2000人の親子が参加し人気を博した。2020年、オンラインの「下剋上受験塾」を立ち上げた。

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