連載 合格する子どもの伸ばし方

これからの時代に必要な力【5】自分のことは自分でこなす力|本物の力を育てる「合格する子どもの伸ばし方」

専門家・プロ
2020年2月13日 松本亘正

子どものタイプによって、親の関わり方や言葉のかけ方を変えたほうがぐんと伸びる。子どもは、大きく4つのタイプに分けることができる ―― 中学受験専門塾 ジーニアス代表、松本亘正氏の著書『合格する子どものすごい伸ばし方』から、わが子のタイプを知り、子どもの力を伸ばす方法を紹介します。

これまでの大学入試では、とにかく暗記ができればなんとか乗り越えることができるという問題形態のものが多かったといえます。しかし、そんな時代が終わりを迎え、これから求められる力は多様化していきます。

そのひとつが「自分のことは自分でこなす力」です。

できることから少しずつ、自分で動く機会を持たせよう

未就学の子や小学生の場合、何でも親が先回りしたほうが早くすみます。

とくに、働いているおかあさんは、子どものペースに合わせるよりも、親のほうで段取りしたいと思いますよね。

でも、「自分のことは自分でさせる」ことは、とても大切です。

そこで、忙しいなかで、どうやって自分のことを自分でできるようにしていくのか、例をあげてみます。

1、得意分野を作る

子ども自身が、「これだけは自分でやる」ということを決めてしまいましょう。

学校の準備でもいいですし、翌日着る服の準備でもかまいません。何かひとつ、できれば2つと、確実に任せられるところを任せていきます。子どもは、大人がしていることを、自分でも「やってみたい」と思うところがあります。

実際にさせてみると、危険だったり時間がかかって逆に面倒になることも多いのですが、「これだけはあなたの担当だから」と限定すると、「それだけはしなくちゃ」という意識も働きますし、任せられている自負も生まれます。

2、曜日を限定する

翌日に学校や仕事があると、慌ただしく時間が過ぎていきますね。

そこで「金曜日限定」で、自分のことは自分でする、時間がかかるけれども黙って見守る、という日を設けるのもおすすめです。

「プレミアムフライデー」とでも名づけて、準備も片づけも子どもが自分でする代わりに、しっかりできていれば翌日にお菓子1品をあげるのもいいでしょう。

決めたら、それを確実に実行しましょう。例外があれば、「ただし外食に行く日は免除」など、先にルール作りをして、文章にしておきましょう。

3、ほかの家族に任せる

いつもおかあさんがしていることをおとうさんがすることで、子どもがかえって自主性を発揮することがあります。

たとえば、おかあさんが朝早く仕事に行かなくてはならない場合、

「明日はおとうさんと一緒に家を出るのよ。おとうさん、ちゃんとやってくれないかもしれないから、あなたが自分でがんばるのよ」

と言っておきましょう。

翌朝、いつもより早く動き出したら、おとうさんの役割は「何もしない」こと。

「自分でしなさい、時間になったら会社に行くから」と放置します。いつもおかあさんに管理されている子は、「置いていかれたら大変だ」と、自分で準備をするものです。

そして、最後の仕上げだけ、おとうさんがチェックして出発します。

「自分がいなくても生きていける子」にする練習だと思って、たまにはこの方法を使ってみてください。

もちろんおとうさんではなく、年の離れたしっかりしたおにいちゃんやおねえちゃんにその役割を担ってもらうこともできます。

イラスト hashigo(silas consulting)


これまでの記事一覧

※記事の内容は執筆時点のものです

この記事の著者
松本亘正 専門家・プロ

まつもとひろまさ|中学受験専門塾ジーニアス運営会社代表|ラ・サール中学高校を卒業後、慶應義塾大学在学中に中学受験専門塾ジーニアスを開校。現在は東中野・自由が丘・日吉・芝浦港南など、6校を展開している。「伸びない子はひとりもいない」をモットーに、少人数制で家族のように一人ひとりに寄り添う指導を徹底、毎年超難関校に合格者を輩出している。生徒は口コミと紹介だけで9割を超える。これまでののべ指導人数は2200名以上。第一志望校への合格率は一般的に25%といわれるなか、ジーニアスは約60%超の第一志望校合格率を誇る。中学受験だけでなく、高・大受験時、就職試験時、社会人になっても活きる勉強の仕方や考える力の育成などに、多くの支持が集まっている。

合わせて読みたい