これからの時代に必要な力【5】自分のことは自分でこなす力|本物の力を育てる「合格する子どもの伸ばし方」
これまでの大学入試では、とにかく暗記ができればなんとか乗り越えることができるという問題形態のものが多かったといえます。しかし、そんな時代が終わりを迎え、これから求められる力は多様化していきます。
そのひとつが「自分のことは自分でこなす力」です。
できることから少しずつ、自分で動く機会を持たせよう
未就学の子や小学生の場合、何でも親が先回りしたほうが早くすみます。
とくに、働いているおかあさんは、子どものペースに合わせるよりも、親のほうで段取りしたいと思いますよね。
でも、「自分のことは自分でさせる」ことは、とても大切です。
そこで、忙しいなかで、どうやって自分のことを自分でできるようにしていくのか、例をあげてみます。
1、得意分野を作る
子ども自身が、「これだけは自分でやる」ということを決めてしまいましょう。
学校の準備でもいいですし、翌日着る服の準備でもかまいません。何かひとつ、できれば2つと、確実に任せられるところを任せていきます。子どもは、大人がしていることを、自分でも「やってみたい」と思うところがあります。
実際にさせてみると、危険だったり時間がかかって逆に面倒になることも多いのですが、「これだけはあなたの担当だから」と限定すると、「それだけはしなくちゃ」という意識も働きますし、任せられている自負も生まれます。
2、曜日を限定する
翌日に学校や仕事があると、慌ただしく時間が過ぎていきますね。
そこで「金曜日限定」で、自分のことは自分でする、時間がかかるけれども黙って見守る、という日を設けるのもおすすめです。
「プレミアムフライデー」とでも名づけて、準備も片づけも子どもが自分でする代わりに、しっかりできていれば翌日にお菓子1品をあげるのもいいでしょう。
決めたら、それを確実に実行しましょう。例外があれば、「ただし外食に行く日は免除」など、先にルール作りをして、文章にしておきましょう。
3、ほかの家族に任せる
いつもおかあさんがしていることをおとうさんがすることで、子どもがかえって自主性を発揮することがあります。
たとえば、おかあさんが朝早く仕事に行かなくてはならない場合、
「明日はおとうさんと一緒に家を出るのよ。おとうさん、ちゃんとやってくれないかもしれないから、あなたが自分でがんばるのよ」
と言っておきましょう。
翌朝、いつもより早く動き出したら、おとうさんの役割は「何もしない」こと。
「自分でしなさい、時間になったら会社に行くから」と放置します。いつもおかあさんに管理されている子は、「置いていかれたら大変だ」と、自分で準備をするものです。
そして、最後の仕上げだけ、おとうさんがチェックして出発します。
「自分がいなくても生きていける子」にする練習だと思って、たまにはこの方法を使ってみてください。
もちろんおとうさんではなく、年の離れたしっかりしたおにいちゃんやおねえちゃんにその役割を担ってもらうこともできます。
イラスト hashigo(silas consulting)
※記事の内容は執筆時点のものです
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