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理科のグラフに強くなる[前編]入試問題の傾向と求められる力|なるほどなっとく 中学受験理科

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2020年10月08日 水溜 兼一(Playce)

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学習範囲が広く、難しいイメージがある理科の中学入試問題。難関校に多くの子どもを合格させてきたカリスマ講師・小川眞士さんが、子どもの理科力を育むためのヒントを伝えます。

入試理科で得点力をつけるには、グラフ問題に強くなる必要があります。そのためにどんな学習をすればよいか、2回にわたり小川先生にお話しいただきます。前編にあたる今回は、近年の入試問題の傾向と対策方法をお伝えします。

初見のデータにグラフ作成。理科的思考力を問う問題

理科学習でグラフは欠かせないものです。入試でも多くの学校でグラフ問題が出題されます。表のデータを見てどのようなグラフになるか考えたり、グラフから読み取れることを答えたり、時にはグラフを中心に大問が構成されることもあります。

入試問題では、たとえば地震のP波・S波の伝わり方を表したグラフや、酸素や二酸化炭素などの気体の発生グラフ、ばねの伸びを示したグラフなど、よくピックアップされる題材がいくつかあります。しかし、時には普段の学習で扱わないグラフや、テキスト・参考書に載っていないグラフなど、受験生にとって初見のグラフが登場することもあります。

たとえば渋谷教育学園幕張中の2020年度入試では、

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小川眞士

小川眞士

  • 専門家・プロ

小川理科研究所(東京都豊島区)主宰。都内の中学校教諭を経て、四谷大塚進学教室理科講師に。開成や桜蔭の特別コースを約25年間担当、コース生28人全員が開成中学に合格した実績を持つ。教務主任や副室長も務めた。2009年4月に小川理科研究所を開設。主な著書に、『中学受験 理科のグラフ完全制覇』(ダイヤモンド社)、『これだけ理科』(森上教育研究所スキル研究会)、『カンペキ小学理科』(技術評論社)がある。

水溜 兼一(Playce)

  • この記事の著者

雑誌・新聞の編集・ライターを経て、現在は、通信教育企業のキュレーションサイトや大学案内のライティングなどを担当。