連載 桜井信一の中学受験相談室

社会が苦手な子供。どうすれば点が取れるようになりますか?|下剋上受験 桜井信一の中学受験相談室

2020年10月23日 桜井信一

『下剋上受験』でおなじみ、桜井信一さんが中学受験を考える親御さんのさまざまな悩みに答えます。今回は小4のお子さまをもつ親御さんからの相談です。

今回の相談

社会科が足を引っ張っています。今は日本の地理、気候、産業などを習っていますが、かなり時間をかけて勉強しても30点しか取れず、平均偏差値を下げてしまっています。

もともと頭の回転が遅く、口頭で一問一答をやると、2~3回目の問題でも口ごもってしまうタイプ。一分間考えると思い出すのですが、それでは使い物になりません。問題は毎回同じなのですから、問題を読み終わる前に答えてほしいくらいなのですが…。

たとえば、大分県の雨温図を探すとなると、海流の影響を受けない、瀬戸内海地域と似たものを選べばいいのですが、「大分県は特別に勉強していなかったから、できなかった」と悔しがっています。日本地図を緯度経度に合わせてフリーハンドで書くこともできて、位置はかなり頭に入っているはずですが、習ったこととつながらないようです。

一方で治水工事の技術者の名前や、珍しい生物の知識など、本から得た知識は多いです。要はただの物知りで、かえってそれが邪魔をして自分勝手な解釈で答案を埋めているような気がします。点が取れるようにするには、どのように導けばよいのでしょうか。

相談者:地理大好き
お子さまの学年:小4


桜井さんの回答

地理大好きさま、はじめまして。

頭の回転が遅いのではなく、そういうリズムなのでしょうね。本から得た知識と同じリズムで吸収したいのかもしれません。また、インプットの速さとアウトプットの速さが違うこともあります。自分の中で必要性が異なるのでしょう。

サクサクと答えることにとらわれず、本人のペースでいきましょう。それではテストで間に合わないと思うかもしれませんが、間に合うところまでで良いとしましょう。まだ4年生ですから、そんなに機敏な子ばかりではありません。お子さんのペースをよく理解して進めていく必要があります。

反復横跳びが苦手な子がいたとしましょう。どうしますか?はやく足を動かせ!ではダメですよね。まずはゆっくり、スローモーションでフォームを整え、本人がスピードを上げてみよう、速く出来るかもしれないと思うときがチャンスですよね。要するに、コーチ次第では反復横跳びですら成果に差が出るのです。

さらに、社会はサクサク答えて楽しい教科ではありません。素早く答えることにあまり意味がないと思うのです。例えば、愛媛と言われてみかんが浮かんで美味しそうとなって、寄り道してから四国と答える子もいて、松山市に辿り着く。そういう思考手順の方が直結よりも有利ではありませんか。回答が遅いことを単純に不利と考えるのではなく、この遅さを活かすには、と考えるのが親の役目ではないでしょうか。


これまでの記事はこちら『下剋上受験 桜井信一の中学受験相談室


『下剋上受験』の著者 桜井信一さんが、中学受験の相談にお答えします。ご相談はこちら!

※記事の内容は執筆時点のものです

桜井信一
この記事の著者

中卒の両親のもとで育ち、自らも中卒になる。 娘の下剋上のために一念発起して小5の勉強からやり直す。塾には行かず、父娘の二人三脚で偏差値を41から70に上げ、100%不可能とされた最難関中学「桜蔭学園」を目指した。その壮絶な受験記録を綴った『下剋上受験』はベストセラーに。 2017年1月には待望のドラマ化。 勉強のコツや中学受験の裏事情をユニークな語り口で紹介するブログは根強い人気を博している。

[関連

父娘の記念受験(公式ブログ)
下剋上受験塾

合わせて読みたい